雑記 | A fan of the Dvorak layout

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タイピングの記録と、dvorak配列に関する話題。

【はじめに】

 練習の質はとても大切です。

 タイパーは誰でも総合ZJになれると僕は思っています。ただ、達成までにかかる期間は練習の質と量に大きく左右され、一年であったり、五年であったり、あるいは十年かかるかもしれません。質を量で補うのではなく、量を質で補い、時間を有効に活用するべきです。なお、この記事は僕がタイピングについて日頃思っていることの羅列であり、特に一貫性やテーマといったものはありません。

 

【1.感覚派タイパーと理論派タイパー】

 感覚派と呼ばれるタイパーは決して、闇雲に練習しても勝手に記録が伸びていくタイパー、という人のことではありません。彼らは無意識のうちに最適な練習を模索し、そして実行しています。僕はそのような才を持ち合わせていなかったため、総合ZI付近で目に見えて成長が鈍化した辺りから、練習の質について色々考えるようになりました。

 

【2.目標の設定】

 目標の設定は、練習の質を向上させるうえで絶対に欠かすことができないものです。目標を設定しないことには、練習も成長もまともに成立しません。目標設定をする際、自分の可能性を過小評価し、わざと低めの目標を立てることはありません。むしろ思い切って、達成するのが難しそうな高めの目標を立てることが重要だと僕は考えています。さらに、目標設定の際にはむやみに期限を設けないことです。

 仮に、一年で総合ZJになるという目標を立てたとします。するとその人は、一年で総合ZJ、それ以上の努力はしないつもりで、半年でXA、九か月でXXなどと計画を立て始めます。もしかするとこの人には、一年で総合ZI、はたまた総合ZHになれる能力があったかもしれません。期限付きの目標設定とスケジューリングが、その可能性を潰してしまっているのです。

 目標を高めに設定したら、あとはそれに向かって最短距離を歩めるよう、日々練習方法などを改善しながら全力で取り組んでいくのが理想であり、それが成長速度の高さへ繋がっていくと思います。至極月並みの意見ですが。

 

【3.正確性とミス制限】

 僕はInterstenoオフライン大会に憧れて英語タイピングを始めたので、最終的には実用入力で頑張りたいという気持ちがありました。そのため、決して乱打を身に着けるわけにはいかないという思いがあり、ずっと正確性・安定性を重視した練習をしてきました。

 タイプウェルでの練習を例に挙げると、僕はミスを前提とした打鍵は極力しないように意識しながら練習しています。巻き込みを前提とした打ち方、また正確性を度外視して限界まで加速する行為はもちろん論外です。正確でも乱打でもない、中間のミス数というと、大多数の方がおそらく10から15ミスくらいを想像すると思います。それくらいなら十分許容範囲、合格点だというミス数です。僕はそれをノーミスに設定して、毎回ノーミス(もちろんそれは不可能なのですが)を出す気持ちで練習に励むようにしていました。僕は機械になりたかったのです。この過剰なノーミス信仰は速度が上がるにつれて顕著になっていき、一時期はノーミス縛りのデータを作って一日何十回と打ち切ったりもしていました。

 ノーミス縛りを挙げましたが、この練習は一週間かそこらですぐにやめてしまいました。ノーミス縛りに限らず、ミス4制限・ミス9制限も同様に長続きしませんでした。理由は、ミス制限中のプレッシャー・緊張感がどうも打鍵に悪影響を与えている感じがしたからです。本番のつもりで練習しろ、とはよくスポーツ界隈で使われる言葉ですが、タイピングにもこれと同じことが言えるのではないでしょうか。本番と同じ環境に身を置いて練習することが重要だと思います。以前どこかの記事で「ミス制限は矯正ギプスみたいなもの」と書きましたが、ミス制限は正確性を意識するためのきっかけやある種の洗礼みたいなもので、それが済めばもう付ける必要はない、ミス制限前提の正確性は真の正確性ではない、これが僕の意見です。

 そもそも、正確性には「ミスタッチの割合」の意味だけではなく、実用入力における「ミスを修正できた割合」の意味も含まれています。この二つは全く別の能力だと僕は思っていて、片方の正確性が高いからといって必ずしももう片方の正確性も高いとは限らないと思います。ちなみに僕は後者の正確性がものすごく低いです。これからの課題です。

 

【4.考えながら練習すること】

 常に考えながら練習することが大切です。なぜミスしたのか。なぜ加速できない、できたのか。運指はこれでいいのか。優れたタイピング練習ソフトを使って練習すれば、結果画面で自分の弱点、そして長所を明確に知ることができます。提示されたそれを無視して進めていくような練習は大変勿体ないです。

 僕は一時期、タイプウェルを打つごとにミスした単語とスムーズに加速できなかった単語、そして加速できた単語を全てメモして、前者は200文字、後者は400文字溜まるごとにタイプウェルFTで打ち直すということを実践していました。加速できた単語までやるのは、スムーズに加速する感覚を掴むためです。苦手単語を詰まらず打ち切ることはもちろん重要なことですが、それと同じくらい、加速単語で目一杯加速することも重要だと思っています。

 何も考えずだらだらと打ち続け、指を無駄に疲労させる行為は練習ではありません。タイピングはたとえ更新できなくとも、ただ打っているだけで凄く気持ちいいもの(僕だけ?)なので、ついぼうっと長時間続けてしまいがちです。毎日何か一つ、一単語だけでもいいので、これだけは昨日よりも上手くなった! ということを見つけられるような練習が理想だと思います。

 

【5.効果を実感できた練習方法】

 色々な練習法を今まで試してきましたが、その中でも特に効果が感じられたものを紹介したいと思います。それにはタイピング練習ソフト「TypeLighter」を使います。TypeLighterにはタイプウェル国語Rとタイプウェル英単語計8モード全ての単語が収録されています。ここでは基本英単語を例にとって説明したいと思います。

 基本英単語の単語数は1500個で、デフォルトではforgotが最初に表示されます。これらの単語一つ一つについて、運指の見直しを行いつつ、スムーズに打てるようになるまで練習します。またこの際、アルペジオ打鍵部分を丁寧に探すようにし、またアルペジオ打鍵部分で加速することを意識して練習することが重要です。最も速く入力できる文字列がアルペジオ打鍵の左右交互であることは明白です(さくさく、たじたじ等)。アルペジオ打鍵部分を加速に利用しないだなんて、そんな勿体ない打ち方はありません。

 例えば「sometimes」という単語があります。区切って打つとすれば普通は some/times もしくは so/me/ti/me/s になるかと思いますが、これではアルペジオ打鍵部分を有効利用できていません。アルペジオ打鍵部分を最大限利用する区切り方は s/om/et/im/es です。基本常用語の場合だと、例えば「おちおち」がこれに当たります。oti/oti ではなく、 o/tio/ti ですね。このように、見た目と実際のアルペジオ打鍵部分が異なる単語は山ほどあります。これはそういった単語を一つ一つ潰していく練習です。

 僕はこの方法で1500単語×4モードをそれぞれ5回も6回も反復して、全ての単語でアルペジオ打鍵部分を把握し、また最適化も完璧に整理することができました(と信じたい)。またこの練習方法は伸び悩む上級者だけでなく、特にまだSランクに到達していない、タイピング初心者の方にも非常に有効な練習だと思っています。色々な練習をしてきましたが、こればかりは自信を持ってお勧めできます。一単語一単語、そんなチマチマ練習するのは嫌だという方もいらっしゃるでしょうけど、とにかく頑張って一周はしてみてください。きっと何か掴めるはずです。

 

【6.ながらタイピングについて】

 ながら勉強というものがあります。音楽などを聞きながら勉強することです。僕も以前は音楽を聞きながらタイピング練習をしていましたが、伸び悩み始めてからは集中力を上げるために無音の環境で練習しています。ながらタイピングの明確なデメリットとして、打鍵音が聞こえないというものがあります。打鍵音を意識すると正確性が上がる、上手く打てる、みたいなことを以前どなたかがおっしゃっていた気がするのですが、詳しくは覚えていません。

 

【7.キーボード選択】

 僕は静電容量、メカニカル、パンタグラフなど色々な種類のキーボードを試しましたが、結局リアフォの変荷重に落ち着いています。どの種類のキーボードにも非常に高いレベルの記録を出されているタイパーさんがいますので、これは殆ど好みの問題だと思います。キーストロークがなるべく浅い方が指の動きの少ない分、速度は出やすいのかなとは考えていますけれど。某トルコ人のあの方はパンタグラフを使用されているようですし、某アメリカ人で世界最速のあの方もメカニカルからパンタグラフに変えられた、という話も見かけました。

 

【8.配列選択】

 今や世界中の人々が配列を研究し、日々新しい配列が生まれています。タイピングをするにあたり、一体どんな配列を選ぶべきでしょうか。タイパー視点で見ればもちろん、高い速度を出しやすい配列が理想です。

 配列について書きたいことは山ほどあるのですが、今回は省略することにします。打鍵する文字列別、競技の形式別によって最適な配列というのは異なります。タイプウェルを極めたいと思ったらタイプウェル用に最適化された配列を使うのがベストであり、他のタイピングゲーム、実用入力についても同様です。究極的には、最適な配列というものは自分の目的に合わせて自分自身で作るしかないのかなあ、とか最近は思っています。配列をころころ変えていては速度が身に付きませんので、なるべく早いうちに一つに確定してしまうのがいいはずなのですが、中々そうはいかないのが現状だと思います。

 

【9.運指について】

 ここでいう運指とは、ホームポジション・我流、最適化・非最適化、打ち分けなどを全て含めた、タイピングにおける指の動かし方全般を示す用語とします。

 僕自身は、我流よりホームポジションの方が有利であり、そしてあらゆる最適化は取り入れるべきだと考えています。我流よりホームポジションの方が速度の上限が高く、そして最適化を取り入れることでも速度の上限を引き上げることができるからです。配列には物理的な速度上限である理論速度と、人間が実際に打鍵したときの速度上限である実践速度という二種類の速度があると考えています。最適化とは、実践速度を理論速度に少しでも近づけようとする行為である、と自分の中で勝手に結論付けています。

 もちろん、動作が複雑になることで脳の処理が追いつかなくなり、逆に速度を低下させる可能性もありますが、qwertyやdvorak程度の最適化ならば練習で十分カバー可能なレベルであると考えます。

 僕はDvorak配列を覚え始めたころから、色々な最適化を考えて取り入れてきました。ブログにも記事としてまとめています。総合ZJになってからですが、M親指打ちも取り入れましたが、今思えばこれは失敗でした。もっと早い時期から取り入れて慣れておくべきでした。

 

【最後に】

 ここに書いたものは僕個人の考えであり、間違っている部分も多々あるかと思います。自分もまだまだ未熟ですのでどうかご容赦ください。現実の方が忙しくなり、しばらくはタイピング練習のための時間がまともに確保できない状況が続きますが、最低限現状維持に努めて、またいつか記録を狙いたいと思っています。