と、その時、お母さんから
「なんでも手伝いますよ」
この一言がとても嬉しかったのです。
DBSが起動しても、狭い通路の店内で買い物するのは結構大変なのです。
数秒間迷いましたが、お言葉に甘えてみようと思い直して、
「あの、よろしければお買い物のお手伝いしていただけると嬉しいです。」
その時のご家族の表情が忘れられません。
心配そうな表情から、ホッとした表情になって、
お父さんも「なんでも取りますよ」と言ってもらいました。
まずは明日の朝食のパンやヨーグルト。
女の子も手伝いたい光線を出しまくっているので、彼女の目の前の「レモンケーキ、お願いします。」
と、お父さんが先に見つけてしまいました。
お父さんから渡されたレモンケーキを改めて彼女に渡して「カゴに入れてくれる?」とお願いしたら、ていねいにカゴに入れてくれました。
「うわぁ、しっかりしててすごいねぇ。ありがと。」
子どもの得意げで嬉しそうな表情は、ホント幸せになれる。
「あとは、、、ビールと、チョコモナカアイスと、、」
(どんなチョイスなんだ?)
お買い物すべてに付き合ってもらって、店を出ました。
★ 気づいたこと
「甘える」ことは「迷惑をかけない」こと以上に大切なことかもしれない。
ご家族のほっとした表情や「役に立てたこと」を喜ぶ子どもの表情を見て思ったことです。
「ホテルは隣ですから、」
「じゃあ、フロントまで、どうせ近所ですから」
「すごいところにお住まいなんですねえ。じゃ、お言葉に甘えて。」
「〇〇くん、支えてあげて、」
「いえ、このパーキンソンという病気は、支えてもらうより歩道のブロックに合わせると歩けるので、前を開けてもらえればOKなんです。」
その時にお父さんから飛び出した言葉にはびっくりもびっくり!
ほんとにびっくりしました。
[つづく]