「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎 | めろんぱん

「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎

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[amazon.comより]
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。

2007年本屋大賞(本屋さんが選んだ面白かった本の賞)など受賞作品。


面白かった。というか楽しかった。
伊坂幸太郎の本は「陽気なギャングが地球を回す」「魔王」など数冊読んでいるけれど、これは内容は「魔王」系で雰囲気は「陽気な…」系という感じ。

なんだか分からないだろうから(笑)もっと言ってみると、ストーリー紹介を読むと濡れ衣・えん罪で追い詰められている主人公!ということでとっても深刻で重たい話に思える。実際追い詰められていく様子はリアルというか十分あり得る現実のことのように感じられる。だけどもその語り口は軽妙で力みがなく、どこか飄々としている。暗く重たく突っ走ってしまいそうな世界をちょっと斜めからユーモアで包み込む。

私は楽しかったけれど、こういう力みのなさが緊迫感のなさや肩すかしに感じられて納得いかない人もいるかも。サスペンス的展開や、最後にすべてがきれいに解決しないと気が済まない方はご遠慮ください(笑)