忘れないうちに、出産のことも記録しておかなければ……。


8月25日の夜、気づかないうちに破水して、出産することになった私。

午前5時には、子宮口が9センチになったので陣痛室から分娩室へ移動。


夫に電話をして、陣痛の合間に分娩台にのぼった。


実は、この分娩台が170センチの私をしても、結構、高い。

(後で見たら、踏み台があったのだが、短い陣痛の間にそんなの探す余裕はなし……)


しかもその時、助産師さんは準備で不在。


「いいのか? 患者をひとりにして??」

……と思ったけど、グズグズしてたら、次の陣痛が来る。

一度、分娩台につかまって、陣痛を逃して、ベッドに「にじり登った」。


そこに助産師さんが登場。

足や手を所定の位置に導いてくれた。

で、まだ尿意があったので、それを伝えると、「もうトイレは行けないから……導尿しましょう!」って。


痛いと聞いたことがある導尿。

でも、陣痛中から、とにかく尿意・尿意・尿意……。

とにかくこの尿意をなんとかして欲しい!と覚悟した。

が、カテーテルの痛みは全然感じなかったし、尿も全然たまってなかったらしい。


で、導尿が済んだ後、助産師さんがおもむろに

「meloneさん、音楽、どうする? CD持ってきてるんですよね。かけますよ。」って。


たしかに……。

バースプランには、<分娩中、好きな音楽をかけて欲しい>と書いた。

それで言ってくれたんだと思う。


でも……


もう……


そんなの、なんでもいい!!


って感じだった。


私は中学で洋楽に目覚めてからというもの、80年代・90年代のハードロック・ロック・ポップスを好物に生きてきたわけで……

しかもギュインギュインと、ギターのカッコイイ&派手なやつが大好きで……


そのような曲ばかりを集めたCDを自作して行ったんだけど……


分娩室に持ち込んだバッグにも、しっかり入れてあるんだけど……


バッグから取り出す余裕がない!


っつ~か、音楽のことを考える余裕はない!



出産前は、モトリー・クルーの「Kickstart My Heart」(モトリーのライブのオープニング曲!)で、分娩のスタートをガツンとキメようと思って、そんな自分なりのストーリーを考えたCDを作っていたんだけど……


「音楽……なんでもいいです。とりあえず何か……」


というのが精一杯。


なんというか、自分の脳内&腰から下が、ハードロック的にゴウンゴウン、ギュインギュインと派手に痛みまくっており……

外からもハードロックを入れる余裕はなかったって感じ。


とは言っても、無音では、寂しいので一応、音楽は希望。

助産師さんが選んだのは、よくあるポピュラーな歌をオルゴールにアレンジしたやつ。

まぁ。お産の時は、こういう<毒にも薬にもならない系>の音楽が良いんだろうな。



で、20分後には夫が白衣を着て入室。


緊張のあまりなのか、なぜかヘラヘラ笑いながら登場し、「痛い?」と聞いた。


「痛いっ! 決まってんじゃん!」と、かみつくように言った後、「カメラ持ってきた?」と聞くと・・・・・・「忘れた」と夫。


あぁ。ダメなやつ……。

充電までして、持ってくるだけにしておいてやったのに……。



「出産後の家族写真が撮れないじゃん!」と、痛いのを我慢しながら、激怒してしまった。


で、ここからは、夫にオシリを押してもらう。


アホ夫は、準備していたゴルフボールも忘れてきやがった……。


で、とにかく手! 指! 


押して欲しいタイミングをことごとく逃す夫。


だんだん腹が立ってきて……

陣痛の合間に、「助産師さんにタイミングと押し方を聞いて!」と言っても、なぜか精神的にフリーズ状態なのか、やみくもに押し続ける。


思わず、「やめて! やり方を聞いてからにしてくれ!」と叱責。


我に返った夫が助産師さんにアドバイスを求め、ちょっとマシになった。


でも、とにかく痛い。

痛い、痛い、痛い。


ずっと、「いた~い。いた~い。いた~い」と、つぶやき続けていた。

(叫んではない)


一応、汗をふく用に持ち込んだタオルがなぜか下に落ちていたりして、拾ってもらいたいんだけど、そんなことを言う余裕もなく、たまに飲み物を夫に「お茶!」と言うのが精一杯。


そして、5時30分には、子宮口全開。

その時は、まだ助産師さん1人と私たち夫婦だけ。

「2回目のイキミを長く!」などなど、指示を受けながらイキむも……赤ちゃん、降りて来ず。


気づいたら、まったく進展のないまま6時になり、人がワラワラ増えていた。

安産宣言されていた私なので、すでにドクターが2人来て、助産師さん、看護師さんが5人。

(私が産んだ病院では、曜日によって担当医師のチームが決まっている)


前日の夜から、ずっと私担当だった助産師さん(ため息をつきながら、パッドをお腹に当ててくれていた人)が、「交代時間なので、失礼します。頑張ってくださいね!」と去る。



赤ちゃんが全然、降りてきていないので、しばらくイキミを逃すことに。


でも、もう、子宮口全開だし……

とにかく痛いし……


ずっと、「いた~い。いた~い」と、つぶやく私。


夫は、あいかわらず物も言わず、オシリを押し続けていた。



で、この頃から、触診が頻回になる……


ドクターが何人も触診。

助産師さんが何人も触診。


陣痛のある時に触診。

陣痛の合間に触診。


たしかに……触診しなきゃ分からないんだろうけど……触診されるたびに、気が狂いそうに痛い!


そうこうしているうちに、陣痛より、触診が痛くなってきた。



そして、なかなかイキミの再スタートの指示が出ない。



8時になって、担当医が登場。

挨拶をした後、当番医師たちとゴニョゴニョと相談。


「meloneさん。赤ちゃんがまだ降りてこないんです。陣痛も弱くなってるので、促進剤を使います。」


で、促進剤がセットされ、「1」の表示が。


そして……速攻で陣痛が強くなった!


(続く)