前回からの続きです。
医師から告げられた
『今夜がヤマです。』の言葉。
それを第一声に
夫の状態を説明されました。
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医師の説明は
現在、脳の出血が酷すぎて手の施しようがありません。
救急車の中で心肺蘇生処置を行い
気道を確保。
ひとまず命を繋いでいる状態です。
朝までにもう一度破裂が起きてしまったら
その時点で終わります。
そのため、現在脳への血液の流れを止めています。
それにより、心臓の状態がどこまで持つか約束は出来ません。
朝まで無事でしたら
早朝から脳の手術に入ります。
ここからは
無事に手術を成功した場合の話になります。
くも膜下出血にはレベルが1から5まであります。
現在、ご主人のレベルは5です。
手術に成功した場合でも
レベルは4。
それは、寝たきり植物状態を意味します。
回復が良いとしたら車椅子生活の可能性もあります。
しかし
脳障害、言語障害、知能障害、身体障害、
が、残り
一生完全介護となります。
脳への血液の流れを止めれるのは最大4日。
ギリギリまでやります。
そのリスクの脳障害。
大量出血の脳障害。
そして
くも膜下出血は手術が成功しても
その後の経過中により
亡くなったり、後遺症が深く残ります。
水頭症、肺炎、高熱、血圧上昇、心筋梗塞、などなどのさまざまなハードルがあります。
それらをすべて超えるまでに二週間。
lCUで経過を見ていきます。
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医師の説明の途中で
一緒に聞いていた私の実母が
『手術に成功しても一生完全介護』のところで
ショックで倒れてしまいました。
看護婦さんがきてくれて
実母を別室のベッドに横にさせてくださり
実父も実母が心配でそちらに寄り添っていきました。
ですので
それ以降の説明は
私一人で聞いていました。
医師の一字一句を聞き逃さないように
ものすごく神経を研ぎ澄まして聞いていた私は
想像だにしたことのないドラマチックな展開と
医者の説明による医学の知識と
夫の命の情報が
ものすごい量で一気に押し寄せ
息をするのも忘れ
返事をするのも忘れました。
しだいに
感情が消え
自分が消えた
その時
だいじょうぶ
と、突然
音が
はっきりと
聴こえたのです。
私は
だいじょうぶ
と
知りました。
だいじょうぶで、ある。
だいじょうぶしか、ない。
と
わかったのです。
それは
私がはじめて
はっきりと聞いた
おおいなるものの
声
でした。
つづく。
