ところで、こうして並べて聴かされると、このCDの前半部分のニューポートと後半部分ワイト島では、1年の間に音楽の持つ雰囲気が全く異質な物に変化している事に改めて驚かされます。


ロストクインテットを絶賛する人と、理解しずらい..とする人に分かれる要因は、このグループの持つ(リズムとチックのエレピに象徴されるように)明らかに新しい音楽にチャレンジしているのだけれど同時に未だ(ショーター路線の)ジャズの不気味で不穏な雰囲気が漂っているという不思議なバランスを、好めるか否かという点に拠るのではないでしょうか。
このロスト"カルテット"でもショーター不在ながら当然その雰囲気は漂います。(それでもショーターのソロがない分幾らか健全か)

それが1年後のワイトでは、チックとキースのダブルキーボードの過激さはあっても、ベースがエレキになった事、デジョネットが叩き出すリズムは複雑ながら相当整理されて聴こえる事などから、ずいぶんスッキリとシンプルになった印象。

御大も、ボクシングのトレーニングの賜ものか音を叩きつける様なプレイを多用しているせいか元気度が更にアップしてるように感じます。

ロック云々も言われますが、確かにこの頃のマイルスの音楽はこういった健全な雰囲気も含めジャズという音楽から一番離れた所にあったとは思います。


このあと、コカインのやりすぎで再び身体がボロボロになっていき、バンドに怪獣みたいなゴロツキを加入させたりした結果(?)、マイルスの音楽は再び不気味で不穏な雰囲気を漂わせるようになり、死臭さえも漂うアガパンに..
ってのは、また別の機会に。

なんか最初に書こうと思っていたのとは別の変テコな文章になってしまいました。
すみません。