
先日ある放課後等デイサービスに体操の指導に伺った。
小学生の低学年の子どもが職員や他の子どもに手を出してつねったり、髪を掴んだりしていた。その度に職員は止めに入り、その行動は収まるのだが頻繁ではないが繰り返してしまう。
その子の様子を詳しく見ていると、まず自分の視界に入る、又は手が届く範囲に他人が入ると手が出てしまうことがわかった。次に職員がその行動を止めるとすぐに辞める。他の子どもに手を出してもすぐに辞めて相手の方をじっと見るだけ。(睨んだりするのではなく)
これを見て思うことは、他害というよりは1歳から2歳までの間にお母さんや他の人の髪をひっぱたり、掴んだりする「手の確かめ行為」かもしれないと思った。
発達障害の子どもたちの中には、定型発達の1歳から2歳で発達してくる「手の確かめ行為」がその年齢ではなく遅れて出てくることが見られる。年齢が大きくなって「手の確かめ行為」が出てくると相手を傷つけてしまうことがあるので、親や支援者は止めたり、互いの距離を離す必要はある。ただこの確かめ行為は、自己と他者を認識する一つの発達段階でもあるので止めつつも、相手との距離を見守ることや指や手の遊びを行う機会を増やしていくと「手の確かめ行為」としての発達段階に達し、自己と他者の認識が育ってくると思う。
『胎児としての環境の母体』の著書である荒井良先生が「正常発達を知らずして異常は語れない」ということをおっしゃっていたが、他害を特性という言葉で一括りするのではなく定型発達という視点から見なおすことで、子どもの発達がきちんと保証できると思う。
それはさておき、このお子さんが今後どのように成長していくのか、楽しみだ。