あれは1984(昭和59)年1月末…

そう…ちょうど今ぐらいの時期のことだった。

 

当時筆者は中3の受験生で、

受験本番まで1ヶ月切った辺りだった。

 

そんなある晩のこと。自宅の電話が鳴り、

筆者が出ようとするより早く、母が電話に出た。

 

ベルが鳴った時点で、筆者はイヤな予感が走ったが、

そのイヤな予感は見事なまでに的中したのだった。

 

母が電話に出て、やり取りを聞いているうちに、

これは筆者の担任の先生からだと分かり、

内容的にはあまりよさそうでないことは、

いくら鈍感な筆者でもすぐ気付くほどに、

ハッキリしていた。

 

案の定、その電話が終わった瞬間から、

電話の内容が、「Melon Fizzくんはどうも、

勉強不足によって、直近の模試や、

定期テストの成績ができてなくて、

このままだと受験は危ない。

担任としてとても心配で、

Melon Fizzくんとあと2~3人の顔が毎晩、

寝る時になって浮かんでくる」ということだったと、

両親から告げられ、

それまで好き放題観ていたTV番組を、

両親と相談の上、半分ほど観るのを我慢して、

遅まきながら真剣に受験勉強するという約束を、

両親と交わした。

 

それからは父に受験勉強を監視されて、

時にはダメ出しを喰らいながらも、

自分なりに頑張って、

なんとか高校受験に合格したのだが、

こんなふうにムリヤリ勉強させられて、

自発的に勉強するクセなど、

身につくハズもなかった。

 

それに、この中3の1月末に鳴った電話以来、

例えばスマホで着信が鳴ったりすると、

どうしてもビクッとなる。

 

それでなくても、電話が鳴るとか、

玄関の呼び鈴が鳴るとか、

とにかくなにかしらのベルが鳴る時って、

8割方、いい話じゃないんだな…

 

例えば会社だと、猛クレームの電話とか、

怒鳴り込みに来られるとか…

 

確かに高校受験合格は良かったし、

あの日、担任の先生からの電話がかかってこず、

受験本番まであの調子で、

好き勝手な生活を送っていたら、

おそらく受験はアウトだったと思うので、

担任の先生には今でも感謝しているが、

ベルが鳴ることへの恐怖は、

どうしても払拭できずにいる。

 

そう…筆者はまだ、

中3の1月末にかかってきた、

担任の先生からの1本の電話のことを、

40年以上経った今でも、

引きずってるんだっ!!