拝啓 あなた様
ご無沙汰しております。
それには理由がありまして
実は先週、父が亡くなりました。
うちの父が特養老人ホームに入っていたのは
あなた様もご存じかと思います。
急なことでした。
特養の職員の方々によると
亡くなる直前まで普通に過ごしていたようです。
数日前、家族が面会した時もいつも通りでした。
父が脳梗塞を発症してから十年経ちます。
言語や半身麻痺があっても
細く長生きするんじゃないかなと勝手に思っていました。
でも、もう十分生きたのでしょうね。
苦しまず、ある意味ぽっくり逝けてよかったのかも
しれません。
特養の皆さんにも本当にお世話になりました。
いつも身綺麗にして頂いて、個室も清潔でした。
葬儀を済ませ、父を見送ったものの
まだ信じられません。
正直に書くと、信じたくないのでしょうね。
週末、特養に行けば会えるような気がしてなりません。
この十年の間に母が逝き、父方の祖母が逝きました。
うちの介護の経緯は、くどくなるのでここでは書きません。
棺の中に特養の皆さんが毎年下さった
手作りのお誕生日カードや
父が可愛がっていた猫の写真も入れました。
猫のひめは老衰で２年前に亡くなったのですが
父が亡くなったのは、くしくもひめの命日の四日後。
先に天国に行った面々と再会していることでしょうか？
私は今まで関わって下さった方々の思い出と
いま共にいる面々と、これから出会う皆さんと
もうしばらく、この世界で生きてゆく所存です。
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