いつか日記に書こうと思っていたことを
今日は書いてみます。
知的障害児Yちゃん(5才・女の子)のこと。
彼女とは去年、保育園のスタッフの一人として
働き始めたことで出会いました。
その頃Yちゃんはほとんどしゃべれず
「あっ、あっ」とか、彼女の好きな「アンマンパン」と
言うぐらいで。
私の言うことがどれくらい伝わっているのか分からず
「こっちに来て!」と、ちょっと場所移動させるのにも
苦労しました。
担任の先生は大勢の子を見なければならず
遅れたり、一人外れてしまいがちなYちゃんを
私がフォローしなければならない場面もあったのです。
これは困ったぞ……ということになり
まずはYちゃんと信頼関係を築くことに心を砕きました。
今でこそ同級生の子達も思いやりを持ち
優しくなりましたが
去年は一才幼かった分
「Yちゃんはおもちゃをグチャグチャにするからヤダ!」
などと言って、Yちゃんを仲間外れにすることも
多かったのです。
Yちゃんはかんしゃく持ちで
おもちゃをばらまくわ、おもちゃを投げるわ
足をバタバタさせて暴れるわ、人をぶったり叩いたり
乱暴なところがあります。
たまに「かみつき」もあり、お友達にかみついた時には
担任の先生などに厳しくしかられています。
自分の思いがうまく言葉にできないので
「人にイヤなことされた!」→「かんでやる!」→「ガブ!」
となるのでしょうが
Yちゃんは独りで生きているわけではなく
周りには家族やお友達や先生もいるので
その中で暮らしていくにはルールがあります。
うまくしゃべれないストレスは分かりますが
「かみつき」を許すわけにはいかないのですよね。
最近のYちゃんは
言葉でうまく「説明」はできないのですが
人の言うことがだいぶ理解できるようになってきたようです。
Yちゃんは野生の勘が鋭いのです。
私はYちゃんに初めて会った時
「この子は偽善を見抜くだろうな」と直感しました。
例えば、目の不自由な方は耳が良かったり
どこか体に不具合のある方は他の感覚が優れている
という話を聞いたことがあります。
スピ的な見方をすると、Yちゃんはエンパスなのです。
だから私はYちゃんに対して
本当はイヤなのにいい顔はしません。
Yちゃんにたたかれたら「痛い!」
イヤなことされたら「イヤ!」と言って怒ります。
そして可愛がる時は本気で可愛がる。
彼女は野生の勘で本当かウソかを見抜いている
ように感じるからです。
以前はYちゃんがばらまいたおもちゃを
Yちゃんに片付けるように言うと
キレて、ふてくされて
「もう知らないからね!」と、こちらも頭にくることが
しばしばでした。(^_^;)
でもいまはYちゃんが近付いてきた時に
私がおもちゃの片付けをしていると
手をつないで、一緒におもちゃを拾うようになりました。
成長を感じます。(*^o^*)
発達の検査ではあまりいい結果は出ていないようですが
日常を共にしている側では
ゆっくりでも成長しているのが分かります。
Yちゃんはこの頃、お友達の名前を呼べるように
なってきたので
卒園するまでに私の名前も呼んでもらえると
いいなぁと思っています。
日記のタイトルの「おにぎ」はYちゃんが言うところの
「おにぎり」のこと。
保育園の庭の砂場で彼女はよく「おにぎ」を作っています。^^


