(写真：イ・ミンホ イメージ：音楽プロデューサー ユン・ソンジェ)
マイケルはいつまで経っても、
意識がもどらず、
目を覚まさなかった。
毎日、時間の都合がつく限り、
ソンジェは病院を訪れ、
眠るマイケルの側らで
昔を思い出し、
いつもマイケルに
語りかけた。
「目を覚ましてくれよ」
「目を覚ましてくれたら、
なんでもする」
(ビリー・アイドル「Sweet Sixteen」部分意訳)
何でもする、
可愛いいあの子の為なら。
家出してしまった
優しくて可愛いい
私の16歳。
心をつなぐ、
誓いの指輪を贈った。
でもあの子は
私の心を奪ったまま
いなくなってしまった。
(写真：キム・ボム イメージ：練習生マイケル)
ソンジェが夢見た
ボーイズグループの
イメージ
ソンジェが
マイケルと出会ったのは、
マイケルが16歳の時だった。
スィート・シックスティーン、
その言葉が
彼ほど似合う練習生は
いなかった。
彼は他の事務所から
デビューを目指して、
移籍してきた少年だった。
初めから、
歌も踊りも
デビューレベルだった。
だからすぐに、
人気ボーイズグループに
合流させ、
デビューさせようとした
プロデューサーもいた。
それに待ったをかけたのが、
ソンジェだった。
ソンジェはマイケルを中心とした、
新たなボーイズグループを作り、
世界制覇をすること夢見た。
少なくても5人、
新たな才能が必要だった。
ソンジェはマイケルを
非公開練習生として、
残りの4人を探した。
しかし残りの4人が
なかなか
見つからなかったのだ。
結局、マイケルよりも
後に入ってきた練習生が、
次から次と公開練習生となり、
デビューして行くなか、
マイケルだけが
ひとり残された。
(踊るマイケルのイメージ)
(写真：キム・ボム イメージ：練習生マイケル)
マイケルはまだ
高校生だったし、
ソンジェはそれほど
急ぐ必要はないと
思っていた。
しかしマイケルは
そうではなかった。
早くデビューしたかった
マイケルは、
結局、他の芸能事務所の
甘い言葉に乗せられ、
別の事務所の
練習生となり、
その事務所から
デビューした。
しかしそのグループは、
マイケルにとって
最悪のグループだった。
その会社は実力よりも、
親の経済力を重視する
事務所だったのだ。
デビューレベルに満たない
練習生であろうと、
親や親族が
事務所の大口支援者であれば、
デビュー出来る
事務所だった。
マイケルの不幸は、
実力がありすぎたことだった。
マイケルに歌を歌わせたり、
ソロパートを踊らせたりすると、
他のメンバーの実力の無さが
手に取るように
わかってしまうのだ。
だから事務所は
メイン・ボーカルのマイケルに
歌を歌わせないと言う
決断をした。
そしてバックダンサーのように
扱った。
(写真：キム・ボム イメージ：マイケル・ハート)
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P.S. たぶんいつものごとく、ピリオドまでは
書けないと思うのですが、ミステリー小説です。
登場人物のイメージと名前が、「夢のスターランド」と
同じなのですが、別ストーリーの予定です。
