多くの重圧の中、大晦日頑張りました。
コメントにあるように、彼女は気持ちを切り替えて必ず強くなって帰ってくるでしょう。
でも気持ちを切り替えるのは決して簡単なことじゃない。
悔しさを忘れて切り替えるのは簡単だけど、悔しさを忘れちゃ意味がない。
だからこそ難しい。
色々引っくるめて、頭の中で一つの形にするのに時間が必要。
雑念が強い中で突っ走っては、いつの間にか目標からずれてしまうこともあるから。
女子格闘技。これまでも知られていないだけで牽引してきた人達がいる。
地上派で放送されるような時代に至っていなかったから知られていないだけ。
そう言った人達がいた上で今の女子格闘技はあり、RENAがいる。
そして近年ずっと女子格闘技の人気を背負って来たのは紛れもなくRENA。
本人がどう発しているかは関係なく、計り知れない重圧があったに違いない。後からどんどんと伸びてくる選手もいるわけで。
その一人が朝倉カンナだった。
朝倉カンナ。元々期待されていた実力のある選手。
もし生まれた順番が逆だったら、RENAと逆の立場と展開になっていたのかも知れない。
目標とされる側の辛さと追う側の強さ。この縮図は宿命でありRENAの敗戦はRENAにとって一切恥ずべきことではない。
ただこれまでの強いRENAが存在し、その上で朝倉カンナもまたRENAを一つの目標とし強くなれたのだ。
この二人は顔見知り以上の関係。
だからこそRENAにとっては余りに非情な結果となった。
どのスポーツでもそういったことはあるわけだが、殴り合うスポーツだからやはり特別なところがある。
それでも全力で挑んでこその美があり、格闘技の一つの魅力でもある。
RENA相手に非情になれた朝倉カンナ。
選手として本当に素晴らしい。情だけは試合に持ち込んではならない世界。
知っている仲でも殺す気くらいの気迫でやれるかどうか。
それくらい割り切れないと勝負には勝てない。
あそこまでやれたのは真のアスリートの証明である。
若くして恐ろしい。
格闘技を見る中で、所詮女だと言って女子格闘技を敬遠してしまう人もいるだろう。
もしそれがあるとすれば余りに理不尽。
だとすれば女子のスポーツ全てが否定されることになってしまうからだ。
女子の闘いには女子の闘いだけの魅力が必ずある。
格闘技もそう。
本来女性の身体は闘う為に作られていない。その中で身体をイジめ抜き、時に男顔負けの打ち合いすら見せる。
男に比べれば断然筋肉も付きづらい。彼女たちは並大抵の努力ではない。
少なからず今後の女子格闘技は今までより盛り上がる。
それはRENAの敗戦があってこそであり、
それが意味することこそRENAのこれまでの功績なのだ。
もしかしたら次の大会の方がこれまでよりも強い重圧との闘いになるかも知れない。
いや…なるだろう。
自信なく挑んだ先には結果は付いてこない。この重圧を跳ね返すまでにどれほどの努力、準備中が必要か。
そこにも闘いの美学がある。
女子とか男子とか一切関係なく。
闘いとは強さだけじゃなく、重圧を跳ね返す瞬間が一番格好良く美しいのだ。