これは今から10年前、僕がまだ15歳だったときの話です。


当時は母病気で入院していました。


僕は放課後、自転車で母のお見舞いに行きました。すごく会いたかったからね。


母としばらく話をしていると、夕食の時間になり、看護婦さんが夕飯をお盆に載せて母のベッドまでもってきてくれました。


母が夕飯を食べおわると、僕は空いた食器を廊下においてある配膳カートに運び、再び病室に戻りました。


その時母が僕にいった事は、ずっと僕の胸に響いています。


(そのくらい気がついてあげなさいよ。みたいな感じで。)

「○○ちゃん、向かいのベッドのおばあちゃんの食器も片づけてあげてよ。おばあちゃん大変なんだから。」


(ぁあ、それもそうだな。)と思った僕はそのおばあちゃんの食器も片づけました。


おばあちゃんは少し微笑んで、「ありがとう。」と言ってくれました。


その時、僕は心が温かくなったような気がしました。


あぁ、優しいってこういう事なんだな。いいことすると気持ちいいものなんだな。

おばあちゃんが喜んでくれて嬉しいな。またやってあげたいな。

母さんはいつも自然にこんなに優しいことしてるんだな。

こんなに素敵なお母さんをもてて僕は幸せだな。

僕もこれからもっと人に優しくしよう!!


母はそれから1年ほどして亡くなってしまいましたが、母が教えてくれた優しさは今でも僕の中に息づいています。


そして、僕は将来自分の子供たちにこのことを伝えていきます。


母さんありがとう。愛してる。