2024/05/13(MONDAY)


ジャイアンツは近年、最後に日本一になった2012年はとても強く現監督でもある阿部慎之助がいた為、ジャイアンツのキャッチャー=打てる捕手というものが定着してしまった。


そんな阿部慎之助だったが、2015年の交流戦ソフトバンク戦でファールチップが首に当たり、キャッチャーをできなくなる態勢になってしまい、ファーストにコンバートされた。


そして、阿部慎之助の代わりにキャッチャーに指名されたのが小林誠司だった。


強肩が魅力だが打撃面ではなかなか打てずだが、2017年のWBCでは侍JAPANの正捕手として打撃面でも世界大会には強く「世界のKOBAYASHI」なんて呼ばれた事もあり、小林誠司が定着していた。


途中、宇佐見真吾も打撃がよく打てる捕手である事からスタメンマスクを被る機会が増えていたが、出場機会を求めて日ハムへトレードとなり今は中日で活躍している。


ジャイアンツは小林誠司を正捕手にしながらも、やはり打てる捕手を求めていたのだろう。


ドラフト会議で岸田行倫と大城卓三を獲得した。


岸田行倫よりも大城卓三の打撃がよく打てる捕手に期待がかかり、小林誠司よりもスタメンマスクを被る機会が増え、ホームランも量産していた。


小林誠司は全くスタメンマスクを被る機会が激減し、二軍に降格する事も増えたが、小林誠司の良い所は干されても腐らずに練習する所だった。


後に星稜で奥川恭伸の女房役でもあった山瀬慎之助も入団してきて、自主トレで甲斐拓也に弟子入りするなど、ジャイアンツのキャッチャーの層の厚みは増していった。


今年、春季キャンプが終わり、オープン戦が始まると、若林晃弘と郡拓也のトレードもあり、またキャッチャーが増えた。


オープン戦終盤には阿部監督の「守り勝つ野球」に相応しかったのであろう小林誠司が一軍に昇格し、菅野智之が投げる時は必ず小林誠司がスタメンマスクを被り、元エース菅野智之の復活にも繋がった。


開幕は大城卓三でスタートしたが、打撃面で不振が続き、阿部監督も不満が募ったのだろう。


大城卓三をスタメンから外し、岸田行倫と小林誠司を併用するようになり、大城卓三にはベンチで小林誠司のリードを勉強するようにと指示を出した。


大城卓三には過酷なベンチから小林誠司、岸田行倫の配球を見守るという時間が増えた。


小林誠司のリードは、とにかく間合いが良く、ピッチャーもタイミングが取りやすくなり、今シーズンのジャイアンツの投手陣の防御率は昨シーズンとは比べ物にならないくらいで、阿部監督の「守り勝つ野球」に適している。


岸田行倫もファームで実績を積み、素晴らしいリードをしている。


そして、遂にこの時が来た。


大城卓三、二軍降格。


阿部監督は大城卓三に「リフレッシュして来い」と声を掛けたみたいですが、ファームではウィーラーが投げて、大城卓三が打つといった打撃練習メインで実戦には出ていない。


代わりに昇格した山瀬慎之助も昼間はファームの試合に出場し、夜は一軍の試合に帯同している。


大城卓三が降格し、岸田行倫と小林誠司の併用となった現段階では3カード連続カード勝ち越しをマークしており、11日の土曜日には2年ぶりに首位にもなった。


しかし、1日だけの首位となったが、阿部監督はカードを2勝1敗で戦い抜く事を目標としている事から、まだ5月という事も手伝い5割であれば良しという考えのようで、首位には拘ってはいないようだ。


ジャイアンツが首位をキープする必須条件としては、やはり大城卓三の復活がカギを握っているだろう。


入団当初から小林誠司の姿を見ていただけに、ファームに降格しても、腐らずにひたすら練習して、実戦で結果を残し、東京ドームに大城卓三が帰って来る日をジャイアンツファンは心待ちにしている。


最後まで読んで下さり誠にありがとうございます。