キャリアコンサルタントの延長線として、現在アスリートコーディネーターの学びを深めています。
今回は、特にパラアスリートへのキャリアサポートに関するセミナーを受講しました。


《障害者への理解がキャリア支援の第一歩》
パラアスリートのキャリアサポートを行う上で、まず必要なのは「障害者」に対する正しい理解です。
多くの場面で、無意識のうちに持っている“アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)”が、コミュニケーションの障壁となることが指摘されています。

例えば、障害のある方に対して「サポートが必要だろう」と先入観を持つことで、本来は自立している部分に対して過度な配慮をしてしまうケースも少なくありません。
このような誤解をなくし、適切な関わり方を理解することが重要だと感じました。


《企業の障害者雇用の現状》
現在、日本の企業に課せられている障害者雇用率は 2.5% となっています。
しかし、現実的には多くの企業がこの基準を満たすのに苦労しており、障害者の方々が十分な就業機会を得られていないのが現状です。

また、障害者の平均賃金は依然として低く、自立して生活するには厳しい状況が続いています。
そのため、パラアスリートとして競技を続けながらも、将来的なキャリア設計をどのように進めるべきか、慎重な検討が必要です。


《合理的配慮の重要性》
「合理的配慮」という言葉がありますが、これは障害者が能力を最大限に発揮できるよう、企業や組織が適切な環境を整えることを指します。
ただし、どこまでを「合理的」とするのか、実際の現場では判断が難しいこともあります。

たとえば、
業務内容の調整、作業環境の整備、コミュニケーション手段の工夫
といった点が、具体的な配慮として求められます。


まとめ
パラアスリートへのキャリア支援は、単なる職業紹介にとどまらず、障害者としての特性を理解し、適切な支援や環境を整えることが重要です。
引き続き、学びを深めながら、パラアスリートが競技とキャリアの両立を実現できるよう、サポートのあり方を考えていきたいと思います。