法務の仕事のまとめ
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印紙税

印紙税の相談は法務が受け付けていたが、そもそも課税の有無の判断なので経理部門がやるべき仕事なのではないかとよく思う。


印紙税は書面にどのように書いてあるかによって課税の有無が判断されるので、電話で「保守契約だけど印紙かかる?」などと聞かれても見ずに答えない方がよい。責任ある回答は、契約書を見ないとできない。


請負で2号文書になるか委任で不課税になるかは微妙なので、前例を見てあわせるか保守的に請負とするか考える。面倒なら税務署に聞く。こんな微妙な判断をさせられるのは非常に面倒。法改正して請負契約を非課税にして欲しい。


継続的取引の基本契約が7号文書にあたるかは印紙税法施行令26条を熟読して判断する。大手の資材約款は26条を外して7号文書にならないようにしているが、記載金額のない2号文書にあたって200円になることが多い。ただし、普通に取引をしたくて基本契約を結べば大体26条にひっかかって7号文書にあたるものだし、4000円を惜しんで内容をあいまいにして後々問題になるのは避けるべき。


株式の譲渡や出資持分の譲渡は、事業譲渡にあたらず、合併とか会社分割等にもあたらないので非課税。


印紙の消印を署名でやるのは可能だが、ボールペンで線を引っ張るのは消印にあたらず、納税したことにならないが、大丈夫だと思っている人も結構いるようなので見つけたら指摘する。

リスク管理と契約実務

第一法規の加除書籍に「リスク管理と契約実務」というのがある。

http://www.daiichihoki.co.jp/dh/product/604330.do


企業法務で使いそうな契約が網羅されていて、角形役のチェックポイントと考え方と雛形がついていて、その雛形はWebサイトからダウンロードできる。かなり有益だと思う。この内容で12600円は安い。更新しないとWebサイトは使えなくなるが、期限切れ前に雛形はダウンロードしておけばよいし、そう契約内容が変わるわけでもないので問題ない。自宅用に1冊買ってしまった。

秘密保持契約

NDAともCAとも略されるが、CAだと他の略語としてありそうなので混同しそうであり、NDAの方がよいと思う。


NDAでは、まず、契約の目的を記載する。

なんのために開示するのか、どちらが開示するのか、双方開示なのかなどを書く。この契約の目的により秘密情報の定義をしたり秘密保持義務の範囲を定めたりする。


次に、秘密情報を定義する。

内容的な定義としては、○○を含むがこれに限られない甲が乙に開示する全ての情報とする場合、ある目的に関して甲が乙に開示する情報とする場合などがある。

手段からは、書面で秘密である旨を明示して開示する情報とか、口頭で秘密である旨をいって開示して開示後30日以内に当該情報が秘密である旨を通知した情報とする場合などがある。


秘密情報の除外規定も設ける。

以下の各号は秘密情報にあたらないとするか、秘密保持義務が免除されると書くかの表現方法の違いがある。どちらも秘密保持義務の対象から外す効果は変わらないが、それ以外の条項について表現次第で適用の有無が出てくることがあるので注意。受領者側としては秘密情報から除外した方が無難だと思う。

除外されるのは以下。

1.開示を受ける前に受領者が既に持っていた情報

2.開示を受ける前に公知公用の情報

3.開示後に受領者の過失によらずに公知になった情報

4.正当な権限を持つ第三者から適法に入手した情報

5.開示を受けた情報によらずに独自開発した情報

6.法令により政府・裁判所その他の公的機関から開示を要求された情報

6.については、秘密保持義務の除外事項にする形式の方が多い。受領者としては秘密情報にあたらないとした方が有利そうだし、開示者としては「要求された場合には、開示者に直ちに通知し対応を協議した上で開示することができる」などとできるので義務の免除とした方がよさそうである。


次に秘密保持義務を定める。

目的外使用の禁止、第三者への開示の禁止とか。第三者に関して、関係する役員・従業員・子会社を含める場合などがある。


自分が開示者側の場合は、開示義務がないこと、自己の裁量で秘密情報を開示することを書いておく。


コピーの制限も書く。書面の承諾を得てコピーできること、NDA終了後は開示した媒体とコピーを返却すること、返却できないものは破棄して破棄の誓約書を出すことなど。


期間を定め、さらに契約終了後の秘密保持義務の残存期間を定める。鮮度が失われる期間を営業に決めてもらう。第三者からもらった秘密情報をOKされて開示する場合には、その第三者に負う秘密保持義務に反するのは駄目。


外国の会社との契約の場合、準拠法は日本法、紛争解決は東京でJCAAの仲裁とする。



自分が受領者側か開示側かというので性質はまったく異なり、受領者側なら骨抜きにする。開示者側なら厳格にする。あまり厳格にしても守ってもらえないので実効性を考える必要もあるが。秘密情報の重要性による。