井上達夫の文章。
問一
ア Ⅱ段落三行目「トクメイ」は名前を秘匿することだから、そのまんま3番。
イ Ⅶ段落二行目「コカツ」は「枯れて」「渇く」ことで、2の渇望が正解。
問二
これも知識問題。「後塵を拝する」は誰かの後ろで前を行く先行者の塵を見る=後れをとる、ことなので、
1 おがむ が正解。
問三
語句の空欄補充。空欄BCDEは、隣接する空欄。このように
近くに連続する空欄の場合、空欄同士の関係がポイントになる。たいてはイコールか対立。
ここは、
(すばやく順応する=Bの主体性=ある)
↑
ても
↓
(批判的原理を自己の内に確立し、能動的に作り変えていこうとする=Cの主体性=貧困)
(Dの主体性=変わり身の早さ)=(Eの主体性を支える抵抗精神)を掘り崩す
↑
両者=異なる+両立困難
∴
D←→E
さらに、
「すばやく順応」=「変わり身の早さ」なのでB=D
(B=D)に対立する∴(C=E)
この対立項は、二段落にある対立項
変化←→変革
と対応する。筆者が+評価してるのが「変革」、-評価が「変化」。
これは
一段落冒頭
巷間にあふれている言説=貧困を示す=マイナス評価
二段落冒頭の
たしかに→変化は進行している
↑
変化=進行中で世間にあふれている構想力の貧困な言説
↓
しかし→変化は変革ではない
から判断できる。
B・Dはマイナス=変化
C・Eはプラス=変革
問四
F=私たちの価値観がもとになって生み出されたもの
∴
私たちの価値観=原因・条件→結果=F
という関係が成り立つ。
私たちの価値観が生み出したものがFだから、この因果関係を近くに探すと、前の六段落3行目から5行目
多くの人々の生の価値序列=価値観の中で経済効率の追求が支配的地位を占める
から↓
経済の優位が支配する
がある。
ゆえに
F=結果=経済の優位が支配→2経済の優位 が正解。
GはⅦ段落からの文脈での対立項をもとに解く。
生=(経済=生活)←→(倫理=人生)=両者
の均衡(バランス)のとれない生→崩壊
Ⅸ段落二行目
(人生が生活を意味づける=プラス)←ではなく→(生活が人生を意味づける=貧困化=マイナス)
の
例
(会社=生活の場)をGの供給源にしてしまった会社人間=それが言える。
それ=生活が人生を意味づけて貧困化
だからG=人生の意味
問5
脱文挿入はまず脱文のチェック!
では=話題転換
このような価値観の再編=指示語
どのように~だろうか=QA構文
↓
直前の話題=価値観の再編
脱文以降=その具体的方法論、ステップ、ロードマップ
Ⅶ段落のFの下、
私たちの価値観を、批判的自己省察と相互批判的対話によって再編する=このような~再編
なので正解は3 の(3)
問6
傍線1の直前。
(プラス=哲学や思想が経済を「変革」する政治の理念を与える
↑
のではなく
↓
マイナス=経済の変動が~哲学・思想を順応的に「変化」させる)=大規模な経済変動期には、それに「抵抗」するための新たな哲学的語彙への需要が高まる
で「抵抗」が論理矛盾。直前で順応と言っているし、この文脈は経済の優位のマイナスを述べるので、
4 順応
が正解。抵抗を順応にすればぴったり。
問7
傍線部aの説明。
「それをなしえぬ無力感」の「それ」=現実の変革
「心理的補償欲求」の「補償」は補って償うので、「~の代わり」という意味。
↓
3 の「転換できないという無力感の代りに」が正解。
問8
傍線部bの説明。
「哲学の貧困」論とはⅣ段落にあるマルクスの意見。
哲学で経済問題を解明する試みの不毛=マイナス、のこと。
これと矛盾しない
ということは同じということ。
直前に「これ」の内容
経済の変動が哲学を変化させる
大規模な経済変動期には~新たな哲学的語彙への需要が高まる
があるので、両者がイコール関係になっている選択肢を探す。
「哲学的語彙が求められるのは=経済変動に従属して人々の安心のための言辞を弄している」
2が正解。
問9
傍線部Cの説明。
傍線の主語は「(人生が生活に意味を供給できる)ためには」。
「ためには」の前が結果。後ろが原因。傍線Cが原因情報。
傍線の中の「生活のための生活」とは生活=経済=カネなので、いわば「人はパンのみにて生くるにあらず」ということを示す必要があると言っているに等しい。カネだけありゃいいわけじゃないって言ってるわけね。
ということで、4が正解。
問10
内容一致で一個選択の場合は、だいたい本文末尾あたりの一番イイタイコトを選ばせる場合が多い。
Ⅹ段落の合致する1が正解。