≪私≫



順調に交際を続け、何の問題も無いまま23歳の頃に結婚した。
結婚したら家庭に入って欲しいという彼の希望で、結婚と共に仕事を辞める事になった。


職場の女性の憧れの的の男性と結婚して、寿退社。
口々に祝福の言葉をかけてくれる女性社員達の羨望の混ざった眼差しに、私は幸せの絶頂だった。

私の社会人としての経験は、新卒で入社して寿退社するまでの2年弱だけだった。


結婚後は約束通り家庭に入り、専業主婦として日々を過ごした。
結婚して2年半程が過ぎた頃、私は妊娠した。


夫と手を取り合って喜び、彼は、かねてから考えていたマンション購入を本腰を入れて考え始めた。

すでに、いくつか候補を上げていたようで、購入するマンションはすぐに決まった。

駅から徒歩10分の都内の新築マンション。


マンションの近くには幼稚園や小学校があり、駅前にはスーパーマーケットや書店、ドラッグストア等、生活しやすい環境だった。
当時、まだ建設中だったマンションは、私が出産する頃とほぼ同時期に完成予定だった。


「近くに公園もあるし、子供を育てるには申し分無い環境だよ」


夫は私にマンションの説明をしながら楽しげに言った。私も、夫が決めたマンションに移り住むのを心待ちにしていた。


そんな時、異変が起きた。


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