女を好きになるとか愛するというのがどういう事なのか全く理解できなかった。
高校生になった頃から俺は髪を長めに下ろし、メガネをかけてできる限り顔を隠すようになった。
そしてただひたすらに女と関わらないように、目立たないように学校で過ごしながらバイトと勉強に明け暮れた。
早く家を出たかった。
高校を卒業したら一人暮らしをして大学に通いたかった。
だからそのための資金作りと勉強を必死でした。
母親とは全く口をきかなくなっていた。
授業料の事など、何か必要な事があればテーブルにメモを残す。そうすると数日後には金だけがテーブルに置かれていた。
高校生活は特に嫌な事が無かったと同時に、楽しい思い出は何も無かった。
卒業式当日。
卒業式を終えて、真っ直ぐ家に戻った。母にこの家を出ていく事を話すつもりだった。