彼の視線が、あんまり真っ直ぐで、つい目をそらしてしまった。

でも握りしめた彼の手は離さなかった。立ち上がった彼はまた私の隣に座りなおし、もう片方の手を私の両手に添えた。


二ノ上「好きです」


私「私も好きです」


彼がじっと私を見つめてくる。照れくさくて恥ずかしくて、急に胸が高鳴ってきて、彼の視線からまた目をそらしてしまった。


その時、少し離れた場所から歓声が聞こえてきた。全く気付かなかったけど公園では大道芸人がパフォーマンスを披露していた。たくさんの人だかり。


私「あれ、見に行きましょうか」


二ノ上「そうですね」


人だかりの方へ歩いて行った。

彼がさりげなく私の肩を抱いた。


大道芸人のパフォーマンスは大人気で凄い人数が取り囲んで見ていた。

160㎝前後の、あまり長身ではない私にはちょっと見えにくくて背伸びをしたり人と人の頭の隙間から覗いたりした。


そんな私を見て


「つかまって」


彼に言われるままに私は彼の両肩に手を置いた。


「わっ!」


彼が軽々と、まるで小さな子供を抱っこするように抱き上げてくれた。


二ノ上「これなら見えるでしょう?」


私「見えるけど。大丈夫?重たくない?」


二ノ上「大丈夫」


私「…じゃあちょっとの間だけ」


近くにいたカップルの女の子が


「いいなー私も!」


と、彼氏にお願いしているのが見えて私は何だか誇らしい気持ちになってしまった。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村