≪私≫



「東京?!」


父の話に大きな声を出してしまった。


父「凄い事だよ。モデルを始めてそれほど日数も経っていないのに、こんな申し出がくるなんて。しかも2人もだ」


私「…」


父の話は衝撃的だった。
達也さんが載っている雑誌を見た東京の、ある出版社から達也さんと直樹さんを


「是非うちの雑誌に」


と、父の所に申し出が来た。
今、達也さんが載っている雑誌は関西地区限定。雑誌を見た出版社の人が


「全国版を一緒に手掛けませんか」


と、父に契約を求めて来た。全国版を出版するにあたり達也さんと直樹さんを是非とも使いたいという話だった。


父「やっぱり、あちこちの出版社に雑誌をアピールしておいて正解だった。…いや、僕はきっかけを作っただけで相手を動かしたのは達也君だけどね」


私「お父様、こうなる事を予想してアピールしたの?」


父「予想以上だよ。僕だってボランティアで達也君達の雑誌の出版を手掛けてるわけじゃない。それなりに大きく成長してもらわないと困るからね。…この前、東京の出版社に出向いて具体的な内容を聞いてきた。やってみる価値のある内容だった。相手の申し出を受ける事にしたよ」


私「…」


活き活きと仕事の話をする父と反比例して私の気持ちは重く沈んでいった。


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