≪俺≫
「よーし!今日はここまでにしよう」
リーダーの言葉に全員キリの良い所で作業を終える。
お嬢さんの家の改築工事が終わり、現在の仕事は道路の舗装。俺がやっていたランマ作業はかなり音が響く。かろうじて聞こえたリーダーの声に俺も仕事を切り上げる。
後片付けをし、帰りの運転を買って出て寮へ戻る。
「はぁーっ疲れたぁ…達也さん相変わらず張り切ってるねぇ」
後片付けもろくにせず後部座席にぐったり座り込む仕事仲間(マナブ)が俺に話しかける。以前、お嬢さんが俺達の寮に訪ねて来て 以来、寮の連中は皆俺の事を達也さん、達也君と呼ぶようになった。
俺「別に張り切ってないっすよ。それより最近疲れやすくなってないすか?」
マナブ「あー…まぁ、夜の活動が忙しくてね」
リーダー「お盛んだな。でも仕事はちゃんとやれよ」
マナブ「わかってますよぉ」
車内の全員が軽く笑う。俺も苦笑いをしながら運転する。
寮に着く。今日はお嬢さんに会う予定は無いので寮で晩飯を食べて風呂に入る。マナブはいつの間にか寮から姿を消していた。
今日も夜の活動ってやつか…。
部屋に戻り携帯を開くとお嬢さんからメールが来ていた。
件名 お疲れ様でした
本文 「お仕事お疲れ様です。今日は結構暑かったですね。こまめに水分補給してくださいね。今日はこれからヴァイオリンです」
そうか。今日は彼女はヴァイオリンの習いごとの日だったっけ。自宅に先生が来てくれるって言ってたな。
件名 Reお疲れ様でした
本文 「ありがとう。今度またヴァイオリン聴きたいな。今日は先生が自宅に来てくれるから安心だけど、何かの用で夜道を歩く時は気をつけて。人通りの少ない道は通らないで」
送信した後、彼女からの
「ありがとう。気を付けているから大丈夫です。また新しい曲をマスターしたら聴いて下さいね。おやすみなさい」
彼女のメールにおやすみと返事をしてから明日に備えて早めに寝る事にした。