スープ春雨のカップとカットされたフルーツ、ヨーグルトやプリンなど食べやすそうな物をいくつか選ぶ。
スープ春雨のカップにお湯を注いで出来上がるのを待つ間、自分のバッグから財布を取り出し商品の代金として1万円札をレジのカウンターに置く。
壁に寄りかかる彼に声をかける。
私「大丈夫?」
彼「…ああ。喋ってる時はそうでもなかったけど黙ったら急にしんどくなってきた」
彼はスープ春雨とカットされたフルーツをそれぞれ少しずつ口にした。
私「もういいの?」
彼「ああ…」
私「ちょっといい?」
彼の額に手を当てる。燃えるように熱かった。
私「凄い熱じゃない…」
彼「…」
私「横になった方がいいよ」
熱を出して荒い息遣いをする彼は風邪をひいている感じではなかった。
多分…疲れと今までのストレス。
私は従業員用のロッカーがある小部屋に行き、ひざかけやユニフォーム、上着等を片っ端から手に取る。床にひざかけを敷き、その上に彼を横たえる。ユニフォームを折りたたんで小さい枕のようにして彼の首の下に置いた。売り場から冷たいジェルシートを取り、彼の額や首筋に貼った。
彼「…」
私「確か、首には太い血管があるから熱がある時は首を冷やすといいって聞いた事があるの」
彼「…」
彼が私の腕を掴んだ。熱で潤んだ瞳で私を見つめる彼を私も黙って見つめた…。