なぜ巻くのか? 〜クリークバス釣り攻略 | メイユーの福岡水遊び 2nd

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福岡在住。バス釣り歴25年。ソルトもするようになったアングラーです。

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こんにちは。


今回は久しぶりに読み物を。
コロナ自粛の中、釣りにも行きにくいし釣行記も書けないし…で、たまには考えていることを書くのもいいかなと。
自分が書きたいこと、ってより、初めて会った人なんかによく質問される内容からピックして書いてみようと思います。


最近また様々な方と交流したり新たな仲間が増えていますが、驚くことに「ブログ初期からずっと見てます!」みたいに言ってくれる方が多くて。
自分でも忘れてたような過去ログを熟読してくれていたり。
嬉しく思います。


今は数年前とは比較にならないほど充実してるので、今後も少数の仲間、価値観の合う仲間と一緒に楽しみながら、のんびりやっていきたいと思います。



さて、本題。
今回のテーマは、巻き。
ハードルアー全般を使用した、巻き物の釣りについてです。











よく聞かれる質問のナンバーワンが、巻きについて。
・なぜ巻くのか?
・なぜ釣れるのか?
というシンプルなもの。



おそらくそれだけ、巻きを主軸に釣りをしている方が少ないということなのだと思います。


結論からいくと、
・Q:なぜ巻くのか?
に対する自分なりの答えは

・A:釣れるから
となり、


・Q:なぜ釣れるのか?
については
・A:効率が良いから、魚(食い気のある魚)がいる場所に数多くキャストしているから


…となります。



①釣れるから
これは大前提にして重要なのですが、まずは釣れるから。
釣れると思ってやっているから、毎キャストに気持ちが入るし意味が出てきます。
精度も上がります。
「巻きでは釣れない」と思いながらやっていたら、釣れないと思います。


②効率が良いから
→後ほど解説します。



※逆にこれは理由にはならないと言えるのは、
・巻きで釣りたいから
・巻きで釣るのがかっこいいから
・このハードルアーだけが特別だから


これは私にはほとんど無い考え方です。
なんとなく、昔からフィネス系で釣るのはセコい、巻きで釣るのは男らしい、みたいな風潮があるのも事実かと思いますが。


自分の場合は、釣れるし釣り勝てるとも思っているから巻いています。
大会中も巻いている、のがその証拠です。
「巻きで釣りたい」とかだけだったら大会中は巻かない、巻けないはず。
大会でも本気で釣るために巻いてるわけです。




○なぜ巻きは強いのか?


では、なぜそれほど巻きの釣りは釣れるのか?について。
それは先述の②、効率が良いから、という部分が大きいです。

例えば、直線上のボトムにリップラップが絡んでいるエリアがあったとして、仮にリップ①リップ②と2つ狙い目のモノがあったとします。
リップでなくて杭やカバー、各種沈みモノも同様です。


そこを攻める際、例えばネコリグで通すとしたら。
①と②を通過させるまでに巻きで5秒かかるところ、ネコリグでは20秒などかかったりするわけです。

仮にワンキャストで通せないピンであれば、①・②でワンキャストずつ、計2キャスト必要なこともあるでしょう。
それだけで2倍、4倍の時間がかかることになります。

さらにそれを様々なピン、エリアと回っていくと…?
その差は10分や20分では済まない、1時間単位での差になってくるわけです。

極端な話、ネコリグで水門や階段のエリアを1箇所攻める間に、巻きでは2箇所3箇所と撃てることもあります。


→これが、効率の良さです。
以前から何度も提唱しているように、クリークというフィールドはバスが着く理由があるピンが無数に存在します。
数百箇所ある中から絞り込んで攻めていくわけですから、手返しが必要になります。だからその多数あるエリアやピンを効率よく手返しよく撃っていけるのが、=巻きですよと。
そういうわけなんですね。


巻きで釣りたいから巻いているわけではなく、この根本的な考え方から来ているわけです。


○他フィールドとの比較

ではなぜクリークでは比較的巻きを投入する比率が高いのか?
それはレンジと魚の位置が関係しています。


例えば野池やリザーバーで巻く場合は、
サーチの意味での巻きが占める割合が高くなります。


サーチとは、広範囲に探ることですよね。
魚が広範囲に動いていて確証が無いため、レンジやスピードを変えながら次々キャストしていくやり方です。


クリークと決定的に違うのは、このピンで食わせるといったイメージが持てるかどうか、になります。
巻きたいコースの真ん中に杭があれば、杭の奥の護岸沿いにキャストし、巻いてきて杭辺りで食わせるイメージを持ってキャストします。
食わせる場所を最初に想定してレンジやスピードをコントロールしつつピンを通していく。


つまり、たまに釣行記でも
巻きだけどフィネス
巻きで撃つ
という表現をしているのは、そういう意味です。
フィネスとはセコ釣りではなく、ピンや狙い目の場所を丁寧に撃つ釣り。
闇雲に広範囲にキャストしているわけではないのです。


いわゆるサーチで釣りをしている場合は、このイメージには至らないはずです。
※もちろん場合によってはリザーバーなどでもブラインドで岩をかすめたりカバーやちょっとした沈みモノなどに絡めたりイメージすることもあります。
ただクリークとはその数が圧倒的に違うはず。


そこで関係してくるのが魚の位置です。
基本的に水深が浅いクリークは、平均水深1m前後。どんなに深くても約2.5mぐらいです。
大半の魚が1.5mより浅いところにいます。
どうかしたら水深が30cmしかないような水溜りみたいなところにも入ってきたりするのは、長くやっている方なら一度は見たことがあるでしょう。


水深が1m前後のエリアで、わざわざネコリグをボトムまで届かせなくても、50cm前後のレンジを巻きで通すだけで大半の魚にルアーを見せることができるのです。

これは、水深のあるリザーバーでは難しいですよね。
なのでリザーバーではレンジが深いミッドダイバーやディープクランクを使ったり、重めのスピナベを使ったり、最初から巻きではなくジグヘッドやテキサスを第一に考えていくわけです。


クリークのバスはイージーだから巻きで釣れるみたいな極端な見方をする人も稀にいるようですが、そんなことは全く無いというのは実際に釣りをしている人なら誰しもが分かることです。
どこも人だらけですし、あまり人が来ないからと言ってそんな入れ食いになるような甘いエリアは今の時代そうそうありませんよね。
旧護岸の時代ならいざ知らず。


そういう次元の話ではなく、基本的にプレッシャーは多少ある中でも…
食い気のある魚、シャローに食いに上がって来ている魚というのは必ず居ますから、それを手返し良く効率良く拾っていくのが巻きの釣り、というわけです。


これが大体の、自分の中での結論です。
これに加えて、天気や風、水量や流れなどの要素、タイミング次第で変わってくるのですが、ブレない大筋の考え方というのは上記の内容になりますね。



○巻きの弱さ


ただし、すべてが上手くいくはずもなく、取りこぼす魚も必ずいます。
巻きで苦手なことは、例えば護岸沿いのボトムに沈んでいる魚を釣ること。
先述のように気付かせることができる地形であれば可能性はあるのですが、ストンと落ちるカドにいるような魚には、構造上見せるのが難しい場面も多々あります。

だからこの場合は、理由ある場所であればフォローでライトリグやフリーリグを入れて狙います。
実際に釣果を上げているのも、このパターンが多いです。
基本巻きでランガンしつつ、巻けないところだけピン撃ちしていくイメージです。


また、そもそもの問題として巻きには食ってこない魚というのも必ずいます。
そこまで追いかけたくはない、食いたいけど動きたくない、目の前を通ったゆっくりなエサだけ食べたい、食う気すら無いといった魚。
これは巻きで釣るのはほぼ無理です。


最初からこういう魚は視野に入れていないため、食う気のある魚だけを狙っていく感じですね。
だから、巻きに来る魚は比較的コンディションが良いというのも面白いところなのです。



○ルアーの種類


ここまで巻きの考え方や弱点も見て来ましたが、最後にルアーの種類。
これは今回は詳しくは書きません。


長年見てきた結論として、ルアーの違いというのは本当に最後に来る話だろうなと思っているからです。

重要なのは、
・このルアーで釣る
ではなくて、

・この狙い方だからこのルアー
という考え方の方向性です。


なので、このルアーが釣れそうだなとイメージして使ってみて結果が出なかった場合は、自身の思考を振り返ってみてください。
ルアーに場所を合わせようとしていませんか?逆です。
場所にルアーを合わせます。
その場所、そのレンジだからそのルアー、なんです。


もちろんルアーパワーでどこでもそのルアーだけで魚を釣るなんて人もたくさんいますから、(例えばクラッシュを使いこなしてどこでも釣る人とか、akmtやキリ君みいな人w)
そういった確立できている人は迷いなくその釣りを追求すればいいですし、わたしもそういった人はもちろんリスペクトです。



私の考え方では、例えばクランクベイトでいけば
800円のピーナッツであろうと3000円のハンドメイドのバルサクランクであろうと、1500円のバレットヘッドであろうと、大して釣果は変わらないと思います。


最後の違いというところで、5の釣果が8になり10になることはあるかもしれません。
が、0が1になるのはおそらくそんなに多くは無いです。
ピーナッツに食わないならバレットヘッドにも食わない可能性は高いです。
あくまで自論、経験上は、ですが。


なので、ルアーに関しては釣果をコンスタントにあげるまでは
・レンジ
・アクションの強弱
辺りに重点を置いて、


ロールの入り方が何割で〜
とかハイピッチで〜
とかではなく
単純に手元に伝わる振動が強いか弱いか、フラッシングが強いか弱いか、ぐらいで分類するのがまずはオススメです。


※この辺は私が尊敬する北プロも提唱しておられます。
興味ある方は、北プロの本や雑誌記事など読んでみるといいと思いますよ。


上手い人、釣っている人を見て、何のルアーを使っているか?は気になるものですが、私はそれよりもどんな考えで釣りをしたのか?のほうを気にするようにしています。
その人と同じルアーを使ったからと言って、釣れるわけではないですからね。




さて。
というわけで、よく質問いただく巻きの釣りについて考えていることをまとめてみました。
聞かれた際にこれを簡単には伝えきれないので、ですね笑



参考までにお願い致します。
読んでいただきありがとうございました。