こんにちは。
いつも見ていただいている読者様も通りすがりの方も、ご覧いただきましてありがとうございます。
今回は2018年5月に発売となりました、トリニティカスタムベイツのバズベイト『KONG』について。
メイユー的インプレ記事です。
KONGの全てをまとめたつもりです。
長くなりますので、興味のある方だけお読みください。
➖インデックス➖
〇KONGとは
〇スペック
〇特徴
〇他バズベイトとの使い分け
○カラーについて
〇釣果情報
〇KONGとは
このKONGは、トリニティカスタムベイツさんが製作したバズベイトです。
私はプロトのテストや試行錯誤の過程に、わずかながら参加させていただきました。
よって一から十まで製作に関わったわけではなく、ユーザーの意見や実釣テストからのフィードバックをメインとして携わらせていただいたとお考えください。
私が作ったみたいに言いたいわけでは全くありませんので、間違いのないように最初にお願いしておきます。
そのKONGができるまでの過程、実釣の中で私が感じたことなどもまじえつつ、まとめていきたいと思います。
〇スペック
・タイプ:クラッカー
・ウェイト:3/8ozクラス(ヘッドウェイトのみの数値、総重量は約19g)
・ブレード:オフセットタイプ(銀ペラはアルミ素地、赤と黒ペラはアルマイト加工)
・スカート:メインスカートタイイング+ロングスカート6本タイイングパターン
・定価:1000円
・初回カラー:全4色
〇KONGの特徴
①クラッカー
バズベイトの系統を決める上での要素、クラッカーがあるかないか。
このKONGはクラッカーありのタイプ。
クラッカーを設置する目的としては、
・クラッカーとペラが当たることによって発生するカチカチ音を出すこと
・バズベイトを真っ直ぐ引けるようにすること
が挙げられます。
通常のクラッカータイプバズベイトではどちらかと言うと前者、カチカチ音による「威嚇要素」を重視して作る・売り込む傾向にあると思います。
KONGに関しては後者の「真っ直ぐ引けるようにすること」のほうを重視しています。
もちろんカチカチ音による効果も期待してはいるし系統の使い分けとしての狙いもありますが、重要なのは左右に曲がらずに真っ直ぐ引けること。
クラッカーがうるさいタイプ(02ビートなどに代表されるもの)はそればかりに目がいきがちですが、このストレート効果も大きな特徴になります。
バズベイトには、
・ペラが右回転:左に曲がる
・ペラが左回転:右に曲がる
という物理的特性があります。
バズベイトが好きな方はご存知の通りです。
上記に関して市場に出回るバズの内訳としては、右回転(=ヘッドを正面に向けて見た時に時計回り)で左に曲がるタイプが大半です。
ゲーリー、キャビトロン、グリッパー、他多数が左曲がりです。
対して右曲がりの左回転はかなり少なく、ウォーイーグルバズ、KVDトーナメントバズ、ラケットバズなど若干マイナーなバズベイトしかありません。
(逆にこれらは貴重な性能を有しているとも言えます。個人的にトーナメントバズが好きなのはこの部分もあります。)
常吉のハマバズベイトコノハや、アイマのUSバズのように最初からレフトターン・ライトターンと2パターンを用意しているパターンもありますね。
ちなみにUSバズは、かなり良いルアーなだと思います。アムズデザインさんのバスルアー部門撤退により投げ売りされてしまった悲運なバズです。決して叩き売りされるような性能ではないのですがね。。
アシンメトリーオフセットペラ、プロバズを意識しつつも大音量スクイークに寄せた意欲作、だと思っています。
もう少しスロー巻き対応力があれば超一軍間違いなし、という感想です。
まあ、プロバズ系統自体が遅巻きにはあまり向いてない、キャビトロンには及ばないのですが。
こういうルアーこそ、「不遇の名作」と呼ぶのだと思います。
少し話が逸れましたが、KONGは真っ直ぐ引けることを重視したクラッカータイプだということです。
このように、ブレードとクラッカーの当たりは最小限になっていることからも、それが分かるかと思います。
②ブレード
ブレード(ペラ)はオフセットタイプ。
オフセットタイプは、ゲーリーに代表されるような中通しタイプよりもバイブレーションが強く、水を叩く音が強いです。
ただしその分、中通しタイプよりはゆっくり巻くのは苦手です。
KONGのコンセプトである「大音量、強波動」を実現するために、大型のオフセットブレードが設置されています。
このブレードが生み出す大音量スクイーク音、バブル音に加えて、先述のクラッカーによるカチカチ音が合わさったサウンドとなっています。
まさに最強アピール系バズベイト。
使ってみれば、わかると思います。
ブレードのカラーですが、
銀ペラはアルミ素地、黒と赤ペラはアルマイト加工になっています。
アルミ素地の銀ペラが最も早く良い音が鳴り出す…と言われていますが。
最近の検証で、赤ペラのアルマイトが最初からかなり高いスクイーク音が出ていることがわかりました。
これについてはまだまだ検証が必要ですが、現時点で私の感想としては、
・銀ペラ:低めのスクイーク音で、使い込むほど音量が増していく。成長値は最も高い。
・赤ペラ:最も高いスクイーク音で、最初から音量も大きい
・黒ペラ:銀と赤の中間
といった印象です。
ちなみにペラの色自体による釣果の差はほとんどないと思っていまして(キャビトロンでも検証済み)、重要なのは色ではなくどんな素材でどんな加工(塗りの厚さなど)がされているかだと感じています。
③スカート
ハンドタイイングのシリコンスカートに、ロングスカートを6本タイイングしたタイプです。
ロングスカートは色を変えてあります。
このロングスカートを配置した目的としては、
・トレーラーワームが不要
・ワンポイントとしてのプラスアピール
・トレーラーフックを隠す効果
が挙げられます。
私がトーナメントバズやハイピッチャーMAXを使用していて、これをKONGにも採用してもらったら良いなと思いまして、ダメ元で提案してみた内容です。
参考、ストライクキング・KVDトーナメントバズベイト
もちろんコストが上がりますから、ただでさえ安すぎる1000円のバズベイトにやることではない、却下!なつもりでしたが、カズさんはやってくれました。
結果として、使うときにロングスカートがよくなびいているのが目立ちますし、トレーラー効果も地味に嬉しいと思います。
使い込んで魚を釣り続けるとさすがに抜けてきてしまいますが、それも味かと思います。
私が唯一、KONG開発の過程でわずかに関わった部分です。
※追記
2019年からタイラバのスカートに変更されています。
監修した方がロングスカートが気にいらないみたいで。
まあどうでもいいし私はタイラバ嫌いなので、改悪だと思っています。
即外して使いました。
④ヘッド
イモリをイメージしたッド形状です。
偏平なことで水を受けやすく、浮き上がりが早いです。
また、ヘッドから伸びたウェイト部分をフック側に分散していることで、飛距離アップと安定性向上に貢献しています。
更に飛距離が欲しい方などは、ウェイトを追加で巻いてチューニングされてもいいかと思います。好みで。
⑤アーム
KONGのアームは、真っ直ぐ直角になっているタイプではなく、曲げてあります。
これは巻いてきた時に姿勢を安定させるため。
○使い所と、他バズベイトとの使い分け
・使い所
さてこのような特徴があるバズベイト、KONGですが、どのようなシチュエーションが使い時か。
正直に言うと、いつでも投げたくなるルアーです(笑)
でもこれ、本当です。
ただ巻いているだけでも楽しいルアーなんですよね。
KONGの特徴は大音量、強波動。
濁りの入ったシャローカバーやシャローフラットには最適ですが、集魚力の高さから、ある程度水深のあるリザーバーなどでも期待できるのではないかと思います。
これはまだ実釣検証やサンプルが少ないので、これから自分の釣りやKONGを手に取った方々の釣果を楽しみにしたいと思います。
・他バズベイトとの使い分け
先程から述べている通り、KONGはオフセット+クラッカーの大音量強波動系。
なので基本的には、やる気のあるバスの食性・威嚇・興味に訴えかける強いバズベイトだと思います。
これはある意味、タフコンディション下では強すぎる可能性はあります。
なので、パイロット的な使い方が一番おすすめです。ひとまずKONGを通してみて出なかった、ちょっと強いかな?と思ったらキャビトロンの高音スクイークデッドスローに落としてみたり、ゲーリー系統にサウンドを変えてみたり、など考えたらいいのではないかと思います。
同じトリニティさんのバズでも、KONGから入って出ない時はAWAKE、マイクロとローテするのがおすすめです。
朝一のシャローを手早くサーチし、やる気のあるバスにアピールし水面を割らせる。
基本的にはそんな使い方がおすすめですよ。
ただし、KONGは昼間でもドピーカンでも出ます。
良かったらカバーやシェード絡みのシャローを巻いてみてください。
きっと一日楽しめると思いますよ。
○カラーについて
初回は全4色です。
バズベイトのカラーで一番売れるのは何か?と聞いたら、皆さん予想がつくと思います。
黒です。
黒が7割とも8割とも言われる売れ筋カラーなんですね。
様々な理由、こだわりやカラーに対する固定観念もありそうですが、やはり釣れるから。それに尽きるのではないかと思います。
私自身も何だかんだで黒が一番釣れています。
色々なアングラーの経験談から、バズベイト=黒という図式が作られていったのだと思います。
この辺りを鑑みて、KONGのカラーは4色中3色が黒です。