逝きたいは生きたい
カウンセラー以外で自分の手で自分の人生を終わらせたいと願う人の話を聴いたことがある人はいるんだろうか?私は去年、うっかりその気持ちを言い当ててしまった都合上、最後までその人の話を聴き続けた。あまりこんなことを言う人はいないだろう。でも、逝きたいと思う人ほど生きたいと思っているものだ。生への執念と、目の前の壁の高さのギャップにもがいている、その在り方の一つに過ぎない。その人の生への執念を信じて、ただ話に耳を傾ける。彼は壮絶にもがき、すっかり老人のようになったが、生きてはいる。制度の都合上、私はもう会えないが、今でも時折、彼が私の人生に突如現れた意味を考える。何かを私に教えるために、彼のような役回りの人が、突如私の 人生に出てきたんだと思う。0.1ミリずつでもいい。彼の明日が、穏やかであらんことをただただ心から願う。