「よぉ、副井。そういえば、この会社も副業OKなんだってな。」

「あ、獏氏さん。そうですねぇ、僕が入る前は副業NGだったそうですけど、今はOKなんですよね。」

「そうなるとだなぁ・・・。やっぱり副業には興味あるんだよ。いや、金儲けというよりは勉強だな。この会社にずっといるつもりだけど、いつリストラされるかわからない。なら、副業で勉強して、万が一に備えるのがいいかなと思ったのさ。」

 

「普通に資格の勉強してください。」

 

「やっぱりそうなる?」

「そうです。資格はあまり邪魔になりません。未経験でも資格があれば採用される確率は上がります。いらない資格こそあれど、特に国家資格は就職に有利になります。」

「まぁ、それはおいおいな。そうだなぁ、俺はちょっとゲーム実況ってのに興味があるんだ。そりゃぁ、youtuberなんて人気商売だから常に勝てるとは思っていない。大御所の実況者や投稿者にはどうしても負けるだろう。しかし、趣味程度にやってみるのもいいんじゃないか?」

 

「初期投資はとんでもなく多いですよ?」

 

「そうなの?パソコンあればできるんじゃないのか?」

「ということで今回はゲーム実況の初期投資について解説するのだ!」

「ずんだもんのモノマネうま!?」

 

「まず、何をするにもパソコンがいります。」

 

「そりゃぁそうだよな。撮影、編集はもとより、多くの人気ゲームがsteamで配信されている。コンシューマーハードのゲームも機器を通してパソコンで作業するよな。」

「一応、スマホには画面撮影機能がついています。それで録画できますが、編集はやっぱりパソコンのほうが楽ですね。スマホでもできると思いますけど。」

「そんな機能があるのか?」

「あと、別途録画ソフトを使わなくてもwindowsには録画機能があります。winマークとGを押すと録画設定画面になります。」

「まじか!?それは実況者にはいい話だな。」

「僕もそれで撮影しています。ウィンドウサイズはゲーム依存ですけどね。」

「意外と撮影する環境は整っていたんだな。昔は別途ソフトが必要だったはずだが・・・。」

 

「とはいえ、パソコンは高いです。」

 

「パソコンは高い?確かに15万が平均だけど・・・。」

「一般的なノートパソコンは技術的な問題とセットアップ代とかの工賃がかかるため、比較して高くなりがちです。あと、オフィスソフトも入ってとんでもない金額になります。」

「そうなんだよなぁ。10年前は7万円で買えるくらいの相対的低スペが今は15万だもんなぁ。」

「また、ゲームをする場合、どうしてもグラフィックボードが必要でこれが高いのです。パソコン三大金かかるパーツは「マザーボード」「グラフィックボード」そして「Microsoftオフィス」です。」

「オフィスソフトはパーツじゃないが、1つ1万5千円するのに1年版なんだよな。くそ高くてあきらめたよ。」

 

「なのでゲーミングPCがいります。」

 

「そっか、グラフィックボードがないとゲームができないから、どうしてもその手のパソコンがいるのか。」

「相対的にコストパフォーマンスはゲーミングPCのほうが上ですけど、やっぱり高いです。ビックカメラでもいい物を買うと20万30万します。安いのだと15万程度であるんですけどね。」

X(旧Twitter)で聞いたが、ドスパラのようなビルド・トゥ・オーダーがあるところが良いんだってな。受注生産してくれるから工賃が安く済むんだとか。」

「そうですね。ドスパラは工賃取ってないのか?ってくらい安いです。とはいえ、基本通販しかないのがネックです。」

「店舗はこのあたりにはないもんなぁ・・・。」

 

「とまぁ、ゲーム実況はこれがネックですね。」

 

「ゲームをするためにはそれなりのゲーミングPCがいるということか。」

「そのうえで回線料金やソフト代とかいります。なので、ゲーム実況って思ったほど安くないのです。僕らゲーマーは、そもそもゲームをするためにパソコンを購入しているので、採算が取れないとかどうでもいいのです。」

「なるほどなぁ・・・。となると、編集ソフトもいいものじゃないといけないから、そこでも金がかかるのか?」

 

AviUtlがあるので大丈夫ですよ。」

 

「なんだそれ?」

「フリーの動画編集ソフトです。フリーのくせにできることが多すぎるソフトで、ニコニコ動画のMAD動画は大体これで作られているそうです。」

「ニコニコ動画のMAD動画って、とんでもなく編集されているのもあるぞ!?」

「ライセンスがどこにあるのか不安になるくらいにはいろいろできます。僕は動画をエンコードすることしかできませんけど。」

「そんなに難しいのか?」

「できることが多いということは、それだけ調べることが多いのです。AviUtlには本なんて存在しませんので、自力でインターネットの海に潜って情報を見つけ出さないといけないのです。日本語の技術がかなり重要になるソフトです。動画を既定のサイズでエンコードするのにも調べる必要があるのです。」

「やっぱ動画編集は労働だな。」

 

「そうそう。ゲームには規約というのがあるので注意が必要です。」

 

「権利表記とか?」

「それもありますが、一部ゲームでは動画配信自体NGなものもあります。また、権利表記をしていれば動画配信してもいいというゲームも多いですが、一部のムービーやイベントは動画にしてほしくないというところも多いです。FF14で言うとストーリーとかは結構NGが多いです。」

「そうか、ゲーム実況はできたとしても、どこまでできるかは権利者が決めているのか。そりゃぁ、なんでもかんでも配信されたくはないわな。」

「ちなみに任天堂はニンテンドーゲーム配信というタグをつければ配信していいとかいう話もあります。」

「任天堂はゲームの発展にはすごく積極的だもんな。」

 

「任天堂の法務部は絶対に敵に回してはいけません。」

 

「あぁ、コロプラとの問題とかで一時期話題になったな。」

「任天堂はありとあらゆるゲームの権利を持っているので、まず勝ち目がないです。そうでなくても、ドンキーコングのためにキングコングの権利者とやりあって、勝訴しています。それくらい強いのです。」

「アメリカは権利にうるさいが、そいつに勝つのか・・・。」

「ちなみにその時の法務部の弁護士の名前はカービーだそうです。」

「なんという運命!」

 

「とまぁ、ゲーム実況って初期投資が大変なんですよ。」

 

「初期投資どころかその後も大変だな。ゲーム実況で一攫千金を夢見るやつは多いが、それを手にするのはほんの一握りか。」

「ひとにぎりというか、日本では数えるほどしかいないと思いますよ。」

「ゲーム実況者10人言えって言われても普通は答えられないよなぁ・・・。もっといるんだろうけど。」

「訛り実況とか迷子の人とかいますね。」

「そういえば、副井のパソコンってどんなのだ?ゲームをするんだからかなりのものを持っているだろ?」

 

FF14が最高画質で一切遅延がないくらいの性能です。」

 

「大体会社のパソコンの10倍から20倍だな。」

「それを14万円で手に入れました。」

「やっす!?どうやって!?」

「組み立てました。」

「組み立て!?自作!?」

 なんでも、youtubeには自作PCの組み方の動画があり、その動画のオススメのパーツを買えばだれでもハイエンドゲーミングPCが作れるのだという。OSのインストールなどの難しい作業はあるが、最近のパソコンパーツは不具合が少なく、ほぼはめ込むだけで完結する。昔はクロック周波数を合わせるとかしていたらしいが、今はまったく必要ない。

 

 で、パソコンパーツは時価なので、安く組めることも多いのだという・・・。