小説ってものを読んだことがあるか?文字ばかりの本のことだ。挿絵こそあるが、ほとんどは文字だ。

 昔はライトノベルが勢力を上げていた。涼宮ハルヒの憂鬱、とある魔術の禁書目録など、数多くの人気アニメの原作がライトノベルだった。

 現在ではなろう系小説と呼ばれる小説サイトの小説が隆盛を誇っている。とはいえ、やっていることが陰湿だし、文章もまともではない。絵にしないことには内容が伝わらないのもマイナスだ。

 

 大きな本屋に寄っている。ライトノベル、なろう系小説は専用のブースに置かれている。それ以外のところには一般的に活字と言われる小説が並んでいる。芥川賞を取った作品もある。また、本屋のオススメの本も紹介されている。

 

 君は、その小説を手に取ったことがあるか?

 

 おそらく無いだろう。それもそのはず、ライトノベルやなろう系小説のような読みやすいものではないし、漫画のようにアクション性に富んだ絵なんてものもない。文字通り、活字だけの面白くもない本だ。

 ファンタジーはほとんどない。ノンフィクションと呼ばれるジャンルの本ばかり。どこか人間味が多く、現実的だ。いわば、ドラマだな。昨今はドラマの視聴率は下がる一方。メインのドラマ視聴者である50代60代の人も、多くが理解できず、視聴を控える。若い世代なんかはすでにドラマを見ようともしない。

 同じだな、この小説たちは。全部ファンタジーに負けている。下手に現実的にしたせいで、読者を置いてけぼりにしてしまった。僕はそもそも読んではいないが、読もうとは思わない。

 

 小説を投稿したことがある。投稿サイトに投稿した。しかし、読まれていない。これも同じ理由なんだろう。そこらへんにある小説のように、特に読もうとは思わなれていないからだ。どこの馬の骨の作品なんか、読むに値しない。たとえ、それがリン・カーターの作品だとしてもだ。

 小説でやっていきたかったが、そもそも誰もラブクラフトを知らない。ならば、無名の僕を知らないのも無理はない。世界的権威でさえ、日本では無名なのだ。それも、小説投稿サイトなんていう小さな集落で知っている人なんていないだろう。

 

 趣味で投稿するだけ投稿する。ただ、小説投稿サイトじゃなくて自身のブログで投稿することにする。そっちのほうが、まだ「いいね」がつくだろう。