浙江省のお茶畑へ行ってきました。
大自然の中での深呼吸が、何よりも贅沢に感じます。
茶聖と呼ばれる陸羽が書いた詩の中に、何よりも羨ましいと思うのは自然の恵みだと書かれた一節がありましたが、そんな事に思いを馳せながらの一服🍵は最高のひと時です。
ただこの村も過疎化が進み、お茶農家さんが減ってる現実があります。お茶畑の敷地も減ってしまっているとか。
お茶の仕事は苦労も多く収入も限られているので、若い人はやりたがらないそうです。
この山積みになってる丸い石って何だろうと村の人に聞いてみると
廃校になっている村の学校の中まで案内していただき教えてくれました。
木造の柱を支えている石柱だそうです。
湿気予防で木が傷まないようにする役割もあるとか。
ですが今は木造建ての建物も減ってきているので、こうして石柱の部分だけが残って集められているそうなんです。
ここでも目に見える形で時間の流れや変化の兆しを感じさせられます。
上海の物凄いスピードの変化の中にいますが、農村も確実に変化しているのです。
元気いっぱいの村の子供。自分のお菓子をたくさん🍪分けてくれました。
この子が大人になったら、この村は上海はどんな風景を残しているのでしょう。
のろまな私はなかなか変化についていけないのですが、昨日、お茶の資料をまとめていたら面白い発見が❣️
中国茶は紫砂壺という急須を使って淹れることが多いのですが、この急須にも色んな形があります。
ヘチマ壺、美人肩壺などなどたくさんの型があるのですが、その中でも人気の一つに柱础壶というタイプがあるとか。⬇️
調べていくと、何とこの先程紹介した農村で見た木柱の支えとなっている石のデザインからとって、急須の形にしたそうなんです。
建物の土台として大事な役割と景観も美しかった石柱。
とてもユニークな美眼力をお持ちの方が考え出したのでしょう。
こうやって昔の人の知恵や美への意識が、急須の形となって今も受け継がれている事を知り、一層紫砂壺の急須でお茶を淹れる時間が愛おしくなりそうです。
お茶のたびは、まだまだ知らない事だらけの発見がいっぱいです。