台北のお茶の産地「猫空」へ
台湾の深い山々や趣のある古い建物を電車の車窓から楽しみながら、動物園の駅に到着です。ここからモノレールに乗って、猫空(マオコン)へ向かうのですが、メンテナンス中につき残念ながら登ることができず、タクシーで向かうことになりました。
猫空(マオコン)は、文山区の木柵地区に位置します。夜には台北市内の夜景が見えるなど、台北市内から近い立地の茶産地です。
茶農家が開いている茶藝館や、景色を楽しめるレストランなどが立ち並んでいます。
小雨のお天気で、平日のせいか人もあまりいなくて、遠くの山小屋やお茶畑の景色が広がります。
安渓から伝わった鉄観音茶
中国大陸には烏龍茶の種類の中の一つに「安渓鉄観音」という代表的なお茶があります。ここの、木柵鉄観音は大陸の安渓から製法と茶樹を台湾に導入し、以来ずっと作られてきたお茶です。
名前の由来にはいろいろな説がありますが、「鉄のように重く、黒みがかっていて香りの高い、鉄観音様の恵みの茶」というところからきているという説もあります。大陸の安渓鉄観音は、近年の主流は、「発酵は軽めで焙煎も軽くする」という、茶葉も水色も緑色をした清らかタイプに変わっています。こちらの木柵鉄観音は、伝わったときの伝統のまま、今でも発酵はやや重めで、焙煎の強いお茶になっているようです。
猫空の茶館「六季香茶坊」
沢山の茶館がありましたが、「六季香茶坊」という茶館を訪れました。
茶館の奥では、お店のご主人のお母様だと思われる方が一生懸命に茶葉の選別をされていました。手が腫れてしまうので、薬葉を使って炎症を抑えながらお仕事をされているとのことでした。製茶や焙煎などで非常に手がかかるお茶ということもあって、大変な作業だと思います。
ご家族でずっと経営されてきている茶館の前には茶畑が広がります。
猫空鉄観音始祖第四代傳人の張さんが手がける「六季香」を味わうことにしました。
小さくコロンとまとまったお茶の葉っぱで、発酵・焙煎ともに中度のお茶ということです。
黄金色に輝く「六季香」。湯色(お茶の色)に見入ってしまうぐらい美しい色合いです。
お茶の味は、どっしりと重厚な香りと味わいがしますが、後に残る香りがフルーティーで優しく女性にもお勧めのお茶です。
美味しいお茶をいただきながら、お昼ご飯もこちらで頂くことに。
幾つかの田舎料理の他に、エビとお茶の炒め物を注文しました。
杭州には全国でも有名な「龍井茶のエビ炒め」がありますが、台湾のエビ炒め料理に使われている茶葉はもちろん烏龍茶。大きな殻付きのエビに香ばしい香りの烏龍茶の香りが絡みついて、大胆で懐かしい味わいがします。
食事も美味しくて、こちらの「六季香」の味わいにすっかり魅せられてしまった我々。
茶葉も販売していたので、購入しようと思ったら!
カードが使えない。。。
観光地なのでカードが使えるものだと思い込んでいたのですが、ここのエリアのほとんどが現金のみの対応で、ATMもありません。。。
次回は、現金持参で、モノレールに乗って猫空に再度リベンジだと、そんな楽しみを残して市内へ戻るのでした。
番外編
帰りはバスで下山することに。誰もいないバス停で待つ事10分。バスの時間も当てにならず、バス停の小道に惹かれて、ふらふらーっと坂を登っていくと、
うん? 古民家の隣に、不思議な物体が!
よく見ると、なんとドラゴンフルーツ!
こんな風に実るのですね。。
台湾ならではの美味しいフルーツがたくさんあり、ドラゴンフルーツもお店に並んでいる事は知っていたのですが、実際に実っている姿を見るのは初めて。
刺激的な立ち姿に思わず魅せられて、シャッターを切っているうちに、バスが、、行ってしまった。。
次は40分後だということ。ガビーん。。。道連れにしてしまった友人に申し訳ない。。
猫空は、猫という名が付くだけあって、寄り道に興味をそそられる魅力的な小道がたくさんありますので、そこも要注意でした。って、猫のような習性かと友人にも笑われてしまいました。。。
次はバスの時間をちゃんと確認してから散策したいと思います
最後まで読んでいただき、ありがとうございます
お茶タイムで、今日もほっと一息