行ってきました。台湾☆
上海で知り合って約15年の付き合いとなる友人と一緒に行きましたが、お茶好きな我々。
目的地は決まっていて、お茶の産地・茶葉の販売専門店・茶館のお茶三昧のたびです。
以前から台湾のお茶の旅行に行きたいと計画はしていたのですが、お互いに忙しくてなかなか行くことができませんでした。
それが、彼女が東京本社に移籍することになり、上海から気軽に台湾に行ける機会もなくなるだろうということでお別れ旅行も兼ねての台湾旅行となりました。
台湾通、お茶通の彼女。日本で記者をしていたこともあり、とても優秀な彼女に旅行の計画はすべてお任せ。
なんという有難い友人
一日目 淡水の夕陽と古びた茶館へ
台湾北部に位置する淡水へ足を伸ばして、夕陽を眺めに行くことに。
家族連れの人達がのんびりと芝生の上でお弁当を食べたりしながら過ごしています。
美しい山に囲まれ、夕方になると淡水河に沈んでゆく夕陽の美しさを眺めることができるため、地元民の憩いの場としても人気のスポットのようです。
ベストタイムで夕陽を眺めることができました
山々に囲まれた、ゆる〜い雰囲気の淡水。
美しい夕空が温かく私たちを出迎えてくれているように感じる、淡水の風景に癒されます
その後は、台北市の大安区の茶館「紫藤廬」へ
街中の道を歩いていると、通り過ごしてしまいそうな古民家が茶館でした。
この懐かしい昔ながらの佇まいを残すここは、1920年代初めに建てられた建物で、日本統治時代である当時は高官の官舎として使われていたそうです。
入り口のコーナーでは、茶葉や素敵な茶器が並んでいて購入することができます。
畳のお部屋に入ると、なんだか田舎のお婆ちゃんの家に帰ってきたような、時が止まったようなほっと和める空間です
このままここで眠ってしまいたいと思えるぐらいに心地よく癒されてしまいます。古いもの好き、味わいのある建物好きにはたまらない茶館です。
さて、建物にばかりに目を留めてはいられません。本場の台湾茶を味わうために来たのですからっ!
台湾の茶館の殆どがお茶とお食事を味わえるようになっています。
お腹も空いてきたので、こちらで夕食を味わってからお茶を堪能することにしました。
スズキのお魚定食を頼みました。さっぱりと上品な味わいで、和食を思い出しますが、お茶と一緒に調理されたお魚やハイビスカスの副菜など、台湾の茶館らしさを感じます。
続いてはメインのお茶です。
台湾で有名な「東方美人」を私は頼みました。
茶館のスタッフの方が目の前で、茶葉の説明、淹れ方の説明をして下さりながら一煎目のお茶を出してくれます。
上海でも最近はこのようなスタイルの茶館が増えてきましたが、私が上海で訪れた茶館はたまたまモダンな雰囲気の茶館でしたので、このような趣ある雰囲気で淹れていただけるとさらに嬉しく感じてしまいます。
二煎目からは自分で淹れていきます。
台湾のお茶の特徴は聞香杯が必ずついてくるところです。まずはこの細長い丸筒型(右)の茶器にお茶を淹れます。その後、品茗杯(左、湯のみカップ)に入れ替えて、空っぽになった聞香杯を鼻の前に持っていき香りを楽しむのです。
この香りを「回甘」と呼びますが、甘くて優しい香りに包まれるとても贅沢なひと時です。
優しくフルーティーなほのかな甘さが楽しめる東方美人。さすが台湾茶は香りが豊かです。
大陸の烏龍茶はパンチが効いていてお茶独特な苦みが楽しめる感じがしますが、台湾の烏龍茶はまろやかで香りが豊かな感じがします。
台湾烏龍茶にすっかり心奪われて、二人とも心から満喫です
上海で忙しく暮らしてきた我々だからこそ、このゆる〜い雰囲気の台湾に余計に癒されるようです
思えば、今から15年前、彼女とは一緒の職場で働いていました。
上海万博、オリンピックがこれから中国で開かられると湧いた時期でもありましたが、日中間がギクシャクしてデモもあった頃です。
いよいよデモがピークとなり、職場の近くの道路にもデモ隊が通って、近くにある領事館に向かうなど、物騒な話もチラチラと出てきました。上海人の上司が日本人だけを呼び出して、今日はデモ行進があり街中も緊張感が漂っているので、日本人スタッフは早めに帰るように、帰宅途中は日本語を話さないように、夜は出かけないようにということでした。そしてできるだけ仲間と揃って帰るようにと。
方向が同じということもあり、私は彼女と途中まで一緒に帰ることにしました。
ただ、話はしない方がいいということでしたので、先に彼女が歩きながら、その数歩あとを私が歩いて地下鉄の駅へ向かいます。
その時の彼女の後ろ姿を今でもよく思い出します。
彼女が男性だったら惚れ込んでしまうぐらい、逞しく感じてしまいました。
冷静で落ち着いていて、ブレない自分の考えも持っている彼女の姿が、当時デモの事で動揺していた私にとって、とても逞しく感じたのでしょう。
その後、お互いに転職をして忙しくしていたため、年に数回程度しか会っていませんでしたが、上海の激しい変化や中国茶の魅力を共感出来る貴重な友人です。
上海で100人もの部下を従えて、出張で中国各地を飛び回っている彼女。東京に行っても忙しい毎日かと思いますが、いつかまた台湾で今度は現地集合で会いたいねと話が盛り上がりました
淡水の美しい夕陽とのんびりとした雰囲気の茶館がまた迎えてくれることを楽しみにして。。。
「淡水」
台北市内からMRT淡水線に乗り30分ほどで到着
「紫藤廬」
台北市大安區新生南路三段16巷1號 | |
(02)2363-9459 | |
10:00~23:00 食事ができるのは11:30~14:00、17:30~20:00 | |
日本語メニューあり | |
http://www.wistariateahouse.com
読んでいただき、ありがとうございます
お茶タイムで、今日もほっと一息
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