端午節の連休中に杭州西湖の西に位置する「翁家山」とそこから歩いて10分のところにある「中国茶葉博物館」へ行ってきました。中国茶を習ってすぐに、お茶の先生からお茶の博物館には是非行くといいと言われていたのですが、なかなか行けなかったので念願の訪問ですニコニコ

 

 

 

「翁家山」は西湖龍井茶一級保護区に指定されています。こじんまりとした民宿とお茶室が立ち並ぶ、のどかな可愛らしい村です。

 

 

 

村の入り口に入ってすぐのところに「龍泉古井」がありました。農家の人に(半ば強引に、、笑)教えられながら、その井戸から水を汲み上げます。

 

 

 

葛洪が丹薬を作るために水を汲んだ所で、ここで手を洗うとお金持ちになれるらしいです。若い女性たちも、こちらに集まって一生懸命に水で手を洗っていました。

 

 

 

そのお水で淹れたという龍井茶を飲んでいきなさいと、農家の人たちから声がかかりますが今回の目的は博物館の方でしたので、失礼して先に進むことに。

 

「中国茶葉博物館」は2つの館に分かれていますが、今回は龍井館の方へ行ってきました。

 

 

もともと茶畑だったという傾斜を利用して、博物館が自然と伝統的な建物に溶け込むように建っています。

 

 

博物館自体はそんなに広くはないのですが、世界のお茶の歴史文化が分かりやすく展示されていて、とても勉強になりました。

 

 

 

日本へ伝わり、その後日本独自の文化として茶道が大事に継承されていることや紅茶の世界への広がりなどの詳細についても展示されていました。

 

 

お茶自体の勉強や体験というと、見応えがあったのはこちらのブースぐらいでしたが、静かな雰囲気の中、モダンなお茶屋さんや休憩所もあり、ゆったりとするには最適な場所です。

 

 

 

何より、森林浴にはもってこいという感じでしょうか。

 

 

 

帰りには、有名な芸術家を何人も生み出しているという美術のエリート大学、「中国美術学院」まで足を伸ばして、そのエリア内にある「水岸山居」の1階のお茶屋さんで龍井茶を味わいました。

 

 

 

 

 

杭州の自然と一体となったようなお茶屋さんで、最高のお茶の味わいです音譜

 

 

 

 

 

今日は、中国では端午節です。「端午節」は、春節・中秋節に並び、中国の三大伝統節句とされ、とても重要な祝日となります。上海でも粽を食べたり、ドラゴンボートレースが開催されたりします。

 

 

 

端午節は、「楚の国」の忠臣な政治家であり、偉大な詩人だった屈原に由来します。屈原は、自国が狙われているのを察知したため、「秦の国」を滅ぼそうとする策を国王に進言しましたが、受け入れられませんでした。それどころか、屈原は、左遷されてしまいます。

そして、旧暦の紀元前278年5月5日に「楚の国」は「秦の国」に攻め落とされたという事を聞いた屈原は、自分の至らなさに嘆き将来を悲観し、川に身を投げました。

屈原は、国民からの人望が厚かったため、この話を聞くとすぐに人々は屈原を魚から守ろうと、「競って船から笹の葉にくるんだ餅を川にまいたり、太鼓をたたいて魚を追い払い、そのしかばねをすくった」と言われています。

これが、5月5日に「粽」を食べるきっかけや、「ドラゴンボートレース」が開催されるきっかけとなり広まっていったと言われています。

 

またもともとは、5月になると急に暑くなり、疫病が流行ったりした事から、5日は凶とされており、ヨモギや菖蒲を家の門に掛けたりして厄除けをする風習があったようです。
 
 

杭州の農家では、ほとんどの家にこのヨモギと菖蒲の葉が束になって飾られていましたが、この時期には中国全土の家で同じように門に飾られます。ただ、上海などの都市部では最近減ってきているようです。

 

 

 

今まで上海の家で、飾ったことがなかったのですが、杭州で触れた空気感を少しでも持続して味わいたくて、上海へ戻ってきてから、野菜市場でヨモギと菖蒲の葉を買って、初めて家に飾ってみました。2束で⒊5元です。こんな風に野菜市場に普通に売っているなんて、今まで意識しなかったのでずっと見過ごしていました。(奥の緑と白のバケツに入っている葉っぱです)

 

 

虫除けと邪気払いために効くと言われています。ヨモギが爽やかにそして存在感のある香りを漂わせています。

 

 

 

伝統的な風習をちょっと、家庭に取り入れるだけでなんだか嬉しい気持ちに。

 

 

さて、今日は久しぶりに姉妹そろってのご帰宅。

 

が、話に夢中になって扉の飾り物の変化に全然気付かずに、ただいまと元気に入ってきました。。。ガーン

 

私が15年以上も上海に住んでいて、野菜市場でヨモギと菖蒲の葉が売っているところが目に入っていなかったので、人のことはあまり責められません。。。が。それにしても、、、二人してどこを見ていたのか、、、

 

 

 

 

まぁいいか、

 

龍井茶を味わい、家に帰って粽を食べて中国らしい端午節を味わう事が出来たのだからキラキラ

 

 

 

大阪の地震のことが上海でもすぐにニュースになりました。一日も早くいつもと同じ平穏な日々が送れるように祈っております。

 

 

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