こちらが、私の中国茶の師匠の龚老師です
中国の農業大学でお茶の勉強を専門に勉強されて、その後は7年間、上海市内に30店舗以上ある大手文化教室で中国茶の講師をしながら、マスコミにも登場したり、台湾やフランスなど海外のお茶のイベントにも招待されるなど、中国茶の魅力を多くの人たちに伝えてきた先生です。
お子さんには「小茶宝」という愛称が
普段は寡黙で厳しい方でもあるのですが、お茶への情熱は熱く、お茶を通して多面的につながる歴史文化芸術の話がとても魅力的で、毎回、美味しいお茶を味わいながら、その世界観に引き込まれてしまいます。
そんな中、私自身も今後は中国茶の勉強に集中しながら、お茶関係の新しいチャレンジをしてみたいと思い、7年半勤めてきた会社を今年の3月末で退職しました。次女が大学生になったなど家庭環境の変化もあったので、一大決心をしてお世話になった会社を退職することにしたのです。
しばらくは、龚老師の元でお茶の勉強に励むぞと思っていた矢先、なんと先生がこの文化教室を退職して、自分で独立するというではありませんか!
なんでも自分のブランドを立ち上げて、茶葉の販売をすることにしたというのです。
「いや実は、私も、会社を辞めたんですよ」という話を先生にしたところ、大笑いしながら、なんでみんな僕のクラスの生徒たちは勤めていた会社を辞めていくのだと、、、、
そう、先日、日本の茶道のお稽古に一緒に参加した、茶友の一人も、公務員を辞めてカフェオーナーとして独立しています。
先生によると、先日の教室で一緒だった方はヨガ教室を始めるとか、お花の教室を始めるとか、中国茶サロンを開くとか、そんな話ばかりだと。
みんな安定した仕事があるのに、なんでどんどん辞めてしまうのだろうと苦笑い。
まぁ僕自身も辞めて、新しいことにチャレンジする訳だからみんなの気持ちも分かるけど、とさらに苦笑い。
すると、またビックリなことに
私の隣に座っていた女性が、なんとタロット占い師だということで、
まるで何かを予言するような口調で
「龚老師は、人の潜在能力を引き出す能力がある。そのため先生の授業を受ける人は、みんな自分と向き合い、自分の世界でチャレンジしたくなるのだ。だから、龚老師は今は自分のブランドを作って、販売の仕事をするのも良いけど、あなたは永久に教師の仕事から離れることはできない。それがあなたの使命です」
と強い口調で語りだすのです。
なんだか、異次元の世界に来てしまった空気に包まれた、最後のレッスンとなりました。
でも、とても最後に大きなプレゼントを頂いたような気がしました
それは、私がずっと感じていた中国茶の魅力というのは
ただテイスティングやお点前や知識などのお勉強だけではなくて、お茶を通して五感が研ぎ澄まされて、自分と出会うというところだと思ってきたことでした。
勿論、龚老師の能力と魅力も非常に大きいとは思うのですが、中国茶が持つ本来の魅力もあるのかと思います。きっと龚老師もそう思っているからこそ、タロット占い師にいくら言われても、それは僕の力ではないと謙虚に、でもはっきりとおっしゃっていました。
そんな謙虚で知識が豊富な先生がトータルプロデュースする中国茶。信頼100%のおける、安心で美味しいお茶になることでしょう。
この日が最後のレッスン。
会社を退職する日も寂しかったですが、また予期せず続いてのお別れです。
でもまた次に、龚老師のお茶が手元に届く日が待ち遠しくなりました
そして、そのお茶をまた、大事な人たちに淹れたいという夢も膨らみます