上海から、お茶畑のある農村へ来て、5日目。
上海人の夫の両親が借りている農村の家の近所の人が、山の渓流の湧き水を汲みに行くというので、一緒に付いていくことに
ただ、すごい傾斜の山道を、まさか3輪トラックの荷台に座って行くことになるとは
怖々と右手は荷台の横の支えをしっかりと握り、左手は帽子が飛ばないように頭を押さえるという状況、、、。でもだんだんと慣れてきて、写真撮影ができるゆとりができました。
山道をグルグルと走って約30分。
目の前に広がる世界は、まさに悠久の中国を感じさせるような別世界でした
ここの地は特に観光地でもなく、有名な場所でもありません。
ただ、村の人たちに親しまれ、飲料水として、地元の人たちが水を汲みにくるだけの場所です。
そのひっそりと静かな場所で、清流の音が響いています。
この音を聞きながら、茶聖人と言われる陸羽の詩を思い出しました。
「六羨歌」
不羡黄金罍(盏)
不羡白玉杯
不羡朝入省
不羡暮登台
千羡万羡西江水
(訳)
黄金の盃は羨ましくない
白玉の杯は羨ましくない
官僚のように朝から役所に行くのは羨ましくない
暮に遊びに興じるのは羨ましくない
千回も万回も思いを馳せて羨ましいと思っているのは、あの竟陵城に流れている西江水のことだ
過疎化の進んでいるこの村。若者たちは都会を目指してどんどん離れているため、空き家が目立っています。
でも、やっぱり上海でカルキの強い臭いのするお水で生活している私にとっては、湧き水を飲料水としている、そしてこの美しい景色を毎日眺められるこの環境が羨ましいです。
上海から、ここの農村への引越しを決意した、夫の両親の決断になんとなく理解できた瞬間でした。
そんな決断をした、義父と一緒に、汲み上げたお水と一緒にトラックで帰路につき、
早速湧き水でお茶を淹れて一服。
滑らかで柔らかな味わい。水が新鮮な分、茶葉の新鮮な香りもより際立ちます。美味しいお茶を淹れるには、やっぱり湧き水が一番だと納得です(=⌒▽⌒=)
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