中国に来て出会った、陰陽五行学
今から13年前、上海で有名だと言われている静安寺に住む、中国の大家に薄暗い部屋でみていただいたのが初めてでした。
木火土金水と、五行の記号が暗号のようで
なにこれ!化学反応の世界の話を聞いているみたいで面白い!と鑑定結果よりも
目の前に手書きで綴られた、干支や五行の漢字の組み合わせに夢中になってしまいました
そこから、独学でたくさんの本を購入して研究を続け、
すると自然と仲間が増えてきて、仲間が集うと、その論議で話が盛り上がります。
母も、この学問(中国では陰陽五行は占いではなく、学問として昔は扱われてきたのです)に夢中になり
数年前から香港在住の先生について、とうとうオリエンタルライフカウンセラーの資格まで取得してしまいました
実はこの陰陽五行の考えは中国の思想哲学において重要な骨組みともいえる部分であり
東洋医学などにも結びつく話になるのですが、
本来の中国医学はこのように個人の命式を分析して病気の治療に生かしていました。
今の漢方医のように、脈をとったり舌の状態などの症状だけを診て薬を出すのは「下医」
命式を含むその人そのものをまるごと診断するのは「中医」と呼ばれていました。
さらに、個人を超えて国などの集団をも扱うのが「上医」というものでした。
それが時代を経て、中国医学が大学でも教えられるほど普及していく中で、「下医」の部分だけがメインとなっていったようです。
中国茶も昔は薬茶と呼ばれていた時代があり、
その人の体質を見ながら、茶葉を選び季節や体調に合わせて飲むという習慣がありました。
今でも、身体が火照っている人には菊茶がいいとか
寒い時期には、身体を温めるプーアール茶がいいとか
中国の人たちはそんな教えを大事に、毎日大きなマイカップに自分の体質にあった茶葉をブレンドして1日に何回もお茶を飲んでいます
これからは、そんな奥深い自然哲学としての陰陽五行についても綴っていけたらと思います