今日はポカポカ陽気の上海、春の訪れを感じますクローバーお茶テラスで日向ぼっこをしながらの一服がシアワセ照れ そして、このテラスで『消寒図』に一筆入れて、一日がスタートします。

 

この消寒図は、お茶の先生から頂いたものです。550年頃に中国の北方地区の一般労働者の人たちから始まり、その後も広く伝わり清朝の皇帝まで親しんでいたとか。「亭前垂柳珍重待春風(ていぜんのたれやなぎ、ちんじゅうにはるかぜをまつ)」という春を待ち望む一句を冬至から毎日一画ずつ書いていくのです。九文字はすべて9画の漢字です。冬至からスタートして9字×9画の81日を書き終えるとき、春がやってくるというなんとも風流なあそびです。

本来は赤色で書いていくようですが、黒の墨しか家になかったので、黒で染めていきました。

 

 

 

先生がこの『消寒図』をプレゼントしてくれたのは、12月の冬至。日が一番短くなった寒さか本格化してくる時期です。昔の人達にとって厳しい冬の寒さは生命にも関わるほど危険な時期でもあり、孤独を感じやすい時期でもあったため、家でゆっくりとお茶を飲みながら静かに過ごして英気を養い、春の肥やしにしていったということ。焦って行動する時期ではない、ゆっくりと家族団らんを楽しみ孤独を癒し準備をする時期だからこそ、こういった『消寒図』のようなものが労働者の中から生まれたのだとか。

 

お茶の先生の話を聞きながら、人も植物や動物なんかと一緒の自然界におけるバイオリズムのようなものがって、その感覚を昔の人達は大事にしてきたのだろうなと感じました。

 

お茶を四季に喩て、春に人生が始まり、夏に盛りを迎えて、秋に蓄え、冬は終わりを告げる時期とよく言われます霧

終わりがあるからこその始まり。冬は終わりをしっかりと見届け、孤独に耐え、ゆっくり待つことが大事な時期でもあるのです。その順番を間違えると自然のサイクルがくるってしまうので、冬はとにかく静かに過ごすことが大事だと、先生が熱く語ってくれます。

 

この自然な流れを潤滑にまっとうするためにも、きっとその時期時期の役割は大きいのでしょう。

 

せっかちな私にとって、このスピード社会で右往左往してしまう環境において、『消寒図』が私の手元に届いたことになんだかとても感謝ですキラキラ

 

『消寒図』、女性用には九枚の花弁の花が九輪の絵が用いられていたとか。毎朝のお化粧のあと、紅の残りで花弁を1枚1枚染めたのだそうです。

 

来年度は梅の花弁を染めたいと思いますぽってりフラワー