中国人向けに先月から開催されることになった、茶道教室のお手伝いに行ってきました。


そもそも、茶道に興味を持つことになったのも、中国茶教室に通い出してからです。


中国茶は唐の時代から始まったとされますが、その次の宋の時代の「点茶」という手法が日本に伝わりました。中国ではその後時代の変遷とともに手法が変わり、今では「泡茶」がメインとなっています。


日本ではその当時に受け継がれた手法のまま日本独自の文化と融合して、茶道の世界が確立されたのです。


ですので、中国の人にとっても、一番貴族文化が栄えた宋の時代の手法がそのまま維持されているといいうことや、独自の侘び寂び文化など、熱い思いや憧れをもって、茶道に興味を持たれています。


日本人の私が参加しているからかもしれませんが、中国茶教室で、必ず1回は話題になる、茶道について。テキスト教材や動画にも時折茶道についての特集が組み込まれていて、茶道についてよく質問を受けるのですが、ちっとも知識のない私は答えることができなくて、日本人としてもどかしい思いをするばかり、、、



そんな中、ご縁があり、日本の茶道教室のお手伝いをさせていただけることになったのです。


日本から月に1回通う先生は、日本の素晴らしい伝統文化を中国の人たちにも触れてほしいという思いで始められたそうです。


中国歴が長くなって、日本の礼儀作法から正座もちゃんとできるか不安な私ですが、

でも、中国の茶友を通して日本文化の素晴らしさ、侘びさび文化の深さや憧れについて

より意識することができるようになったかとも思います。


逆に、日本に住んでいたら私の場合は一生、茶道についてご縁がなかったかもしれません。



海外だからこそ、外に居るからこそ感じた宝物を掘り起こしていくような気持ちで茶道教室のお手伝いができたらいいなと思っています。


それは、きっと先代たちが、積み重ねてきたことなのかと、慣れない正座に足を痺れさせながら、勝手に壮大な気持ちになったりしております。