雨水

 

時期 2月18~20日

 




 

ピリッと張りつめた冬が終わり、徐々に暖かい春が始まるのは、雨水からと言われています。雪解け水が草木を育てます。柳の芽が出て、杏子の花が咲くのもこの時期です。

 

私は雨が苦手です。なんだか気分が乗らない時とか、どんよりした気持ちになりがちな時って、決まって雨雨特に排水の整っていない上海は少しの雨量で深い水たまりが溢れかえって、普通に街を歩くのにも一苦労。それに、最近は上海もおしゃれなファッションの人達を目にするようにはなったのですが、それでも雨ともなるとまだまだで。使いにくい広告入りの折り畳み傘や、道路工事用っぽいごっついレインブーツや、分厚い原色のレインコートとか、雨の上海で目にする景色も、アイテムもとにかく、美しくなくて楽しめないダウン

なので、お茶の先生に雨は好きですか?と聞かれて、即答で嫌いです!と答えたのですが、娘は雨が好きだということ。雨の日は埃も抑えられて、翌日の大気汚染度も低くなって、空気はきれいになるからということ。埃っぽいのが嫌いな娘にとっては恵みの雨を体で感じられるのでしょう。娘の方が大人の答えですねにひひ

先生が杜甫の詩を朗読してくれました。漢文だけでは意味がさっぱり。さっそく家に帰って調べてみました。



 

 

春夜喜雨 現代訳

 

 

よい雨というのは、降る時を知っている。
春になると降り始めるのだ。
風に吹かれながら夜までしとしとと降り続け
音も立てずに一面を潤す。


野の小道も雲も真っ暗で
川に浮かぶ船の灯だけが明るいので見てみると
明け方に紅色に湿ったところがあったので見てみたところ
錦官城に咲く花が重たげに咲いているのであった。


 

降る時を知っているという、恵みの雨。上質な茶葉に出合えるのも、その時を見て、雨が降ってくれるからこそ。雨のアイテムが美しくないなんてちっぽけなことに捕らわれず、私が寝ている夜にもひっそりと降り続ける恵みの雨にもっと意識を向けることができたら、このわがままな私の何かが変わっていきそうな気がしますキラキラ