大学入試における英語の民間試験の活用が先送りになった。私個人としては民間試験の活用はやめてもらいたいと思う。しかし、そもそもなぜ文部科学省はいろいろな制度を変えたがるのか。変える必要のないことまで変えているように思えてならない。
もう20年以上前になるが、当時の文部省は義務教育における学ぶ内容を3割削減するという改革に出た。学ぶ内容を減らせば、落ちこぼれはなくなるという考えに基づいてだ。これに対しては、早くから塾業界では、学ぶ内容を減らせば子どもの学力が落ちるだけで、落ちこぼれがなくなることはないと言われていた。結果は、塾業界の考えていた通りで、子どもの学力は下がり、落ちこぼれが減ることはなかった。現場で子供を教えることの少ない人たちが立てたまさに机上の空論だった。
政府には中央教育審議会というものがあり、今後の日本の教育についてどうするかを考えているようだ。メンバーに選ばれた人たちは、何か改革をしないと無能と思われるのが嫌なのか、必要のないところまで手を伸ばそうとする。現状のままでいいという選択肢があるはずだが、彼らには何もしなという勇気はないらしい。その結果、学ぶ内容の3割削減とか英語の民間試験の活用とか不必要なことをしてしまう。
塾業界に身を置いて30年以上になるが、子どもの学力は明らかに落ちてきていると感じる。
