私が最初に障害児教育について学んだのは
25年ほど前でした。

当時の主流は インテグレーション(統合教育)。

障害を持つと判断された子ども達を
通常学級に迎え入れ始めていた時代です。

当時としてはかなり進んだ考え方でした。

それ以前は
障害を持つ人は学校に行くことすら
免除(という名の排除)されていた時代が
あったわけだから。

インテグレーション教育は
障害を持つ子どもを「お客様」として
通常学級に迎え入れるという考え方です。

現在は
インテグレーションをさらに発展させた
インクルージョンの流れに中にいます。

障害のあるなしにかかわらず
一人一人の教育的ニーズに応じた支援を行うのが
インクルージョン教育です。

現在
再び障害児教育を学び直そうと
大学で勉強中。

そこで
25年前と今との違いを痛感中です。

インテグレーションが最高だと思い込んでいた25年前。
インテグレーションの中にある差別意識(あえて差別という言葉を使います)に
無頓着だった私。

以前の知識や理論と
現在の知識や理論。

どちらも
その時代の人や社会から生まれたもの。
その時代のものの見方や現実の捉え方。

知識や理論は
事実を見るためのフィルターかなと思います。

どのフィルターを通して目の前の事実を見るのか。

そして大切なのは
そのフィルターを通して見た事実は
あくまでもその
フィルター越しの事実である と
きちんと認識していることだと私は思います。

知識や理論を妄信して振りかざすことなく
いろんな現実や問題に照らし合わせながら
考えるツールとして使う。

そういう自分でありたいと思います。