あなたの好きな言葉は?


▼本日限定!ブログスタンプ


あなたもスタンプをGETしよう




最近の『流行り』(?)の言葉遣いが好きではありません。いくつもあるのですが、思いついたものをとりあえず書いてみます。


① 「となる」
 「今季初となる〇〇を」、「今後の課題となります」、「今後の焦点となります」など、「となる」と言う表現を多用するのがすごく嫌です。なぜ、わけのわからない言葉遣いで、簡潔に済むはずの表現をややこしくするのか理解できません。

「今季初の~」、「今後の課題です」、「今後の焦点です」で、十分。この「なんちゃって丁寧語」が気持ち悪くて仕方ありません。

しばらく前までは、「になる」だったものが、突然「となる」になった理由も私にはよくわかりません。この「になる」については、随分前にここに書いたことがあるのですが、これが直るどころか、悪化している感じがして非常に気持ち悪いです。

特に朝の天気予報の担当をしている女性・男性が「さわやかな朝となっています」「今日は午後から雨となる予想です」など、「となる」を多用するので、朝からとてもモヤモヤします。


②「とは?」
 TV番組でやたら「~とは」を使うのも嫌です。「その真相とは」「その時彼を救った救世主とは」みたいなことを言ってからVTRに行く手法です。こちらも本当に多用します。すべての情報、すべてのニュースの入り方がこんな感じですよね。私は同じ言葉の多用は、言語能力の低さの表れだと思っているので、ニュースがこれだと悲しくなります。


③「承知しました」「了解しました」
 職場でこの言葉遣いをする人が多くて気持ち悪いです。対面で話しても、内線電話などで話しても、こちらが「〇〇をしておいてください」とお願いしたことに対して、「承知しました」とか「了解しました」と言う人がいます。これもなんか気持ち悪いです。


同じ職場の人だし、普通に「わかりました、やっておきます」でいいと思うんですが。特に「承知しました」は、「了解しました」の倍くらい気持ち悪いです。


④「そうなんですねぇ」
 これも前に書いたことがあるのですが、本当に気持ち悪いです。語尾を伸ばす言い方をされると、「聞く気ねえのかよっ」と突っ込みたくなりますし、語尾を伸ばさないで言われると圧をかけられているような気分になります。

例えば新聞記者が、コメントを取りたい人を囲んでいる時に、相手の言ったことに対して「それは〇〇ということですか、そうなんですねっ?」と言う、まるでこの時のような、圧をかけている感じがするのです。


⑤「めっちゃ」「めちゃくちゃ」
 私自身も使うことはあります。でも、あまりに多用しすぎて嫌ですし、割とフォーマルな場面でも平気で使うのが嫌です。TVの街頭インタビューもそうですし、スポーツ選手へのインタビューでもそうですが、2人に1人は言うと言っても過言ではないくらい、かなり多用していますよね。しかも、全国放送のTVで平気で「めっちゃ」「めちゃくちゃ」と言う発言はいかがなものでしょうか?子供ならまだしも、結構いい歳をした大人が平気でこういう言葉遣いをしているのを聞くと、「この人、大丈夫?」と心配にすらなります。今や、TVはもうフォーマルではないのでしょうか。


⑥「させていだたく」
 業者や同僚と打ち合わせの時に、相手が何度も使うので、とても気になります。「では、まず〇〇をさせていただいてから、△△をさせていただいて、そして最後に××させていただくということで~」というような、1文で3回も4回も出てくる感じがとても気持ち悪くて「あぁ!!」と声をあげたくなります。


以前、打ち合わせの最後にこちらの資料を手にして、「こちらは頂かせていただいてよろしいですか?」と言われた方がいましたが、背筋にスーッと寒いものが走りました。ここまでくると本当に気持ち悪いです。大げさかもしれませんか、ちょっと「社員教育していない会社なの?」と思いました。


⑦「いただいた」
 例えば「本日は、〇〇株式会社の△△様がお越しいただきました」というように、「いただいた」の誤用が目立ちます。明らかに「お越しくださいました」が正しいですよね。
私が勝手に分析しているだけですが、たぶん⑥にあげた表現とかかわりがあるように思います。⑥を多用しているから、⑦の誤用に気づかないのではないかと思います。


⑧「推し」
 最初にこの表現を聞いた時、過去に障害を持つ人に対する差別用語で使っていた言葉と勘違いをして、背筋が凍りました。TVでこんな言葉遣いをするなんて、と思ったからです。今では更に「推し活」などという言葉さえ作り出しましたね。私の小学校、中学校の同級生のお母さんがこの障害を持つ方だったため、小さい頃からうちの親や先生にそういう言葉遣いを絶対にしないように、と教えられたからなおさら気持ち悪く感じるのだと思います。


そろそろきりがないのでこの辺でやめますが、本当に次から次へどんどん気持ちの悪い言葉ができていて、とても嫌です。私は英語教員ですが、やはり母語である日本語にはそれなりの思い入れがあります。言語はみんなが同じルールで使ってこそ、正しく伝わるものなので、ある程度の統制を維持しなければいけないのではないかと考えています。


それと、母語に対する愛情や愛着がない人は、たぶんどんな外国語を学んでもそれなりにしかならないように思います。自分の言語を大事にしない人は、他の民族の言語も大事にできませんから。


最後に、私が好きな表現の1つは「おかげさまで」です。


「元気ですか」「元気です」と事実を伝えて終わりではなく、「元気ですか」「えぇ、おかげさまで」の方が、なんとなくほんわかします。英語のThank you for asking.のような表現とはまた少し違った温かみがあります。こういう言葉遣いは日本語に限らずあると思うのですが、人間関係をよくする一番簡単なコツだと思うのです。ギスギスした昨今だからこそ、こういうちょっとした気遣いを加えた表現を使える人間でいたいです。