最近、いろんな方がテレビを見なくなったと言っているのを良く聞きます。

しかしテレビっ子オヤジの私は最近、楽しみにしている番組が

またひとつ増えてしまいました。

日曜日の朝7時30分からの「がっちりマンデー」です。

というのも、日曜出勤の朝、なにげなくテレビを付けると

ワタミの渡邉社長が出演されています。

極楽とんぼの加藤氏のちょっと意地悪でふざけ気味の質問を

田舎の校長先生のように大らかに受け、

熱くユーモアを交えて答える渡邉社長。

ビジネス誌や著書からは伝わらない魅力が感じられました。

どうやら金融・資産運用のもうかりマンデーがリニューアルして、

企業紹介の「ガッツリマンデー」になったようです。

またカッコいい経営者が動く姿がみれるかも!

こりゃ次回も見よう!

朝起きれないから録画で…

ということで529日の放送は

ジャパネットたかたの高田明社長


お父さんが経営されていたカメラ屋さんを継ぎ、

長崎県内のカメラ屋のネットワークを築いていた高田社長が、

通販の威力に気付かされたのはわずか15年前。

地元のラジオ局で無料で自社を宣伝できるコーナーに出演したところ、

5分の出演で20万円弱の高級ビデオカメラが5台も売れたのです。

それからは自腹で、ラジオの放送枠を買い取り、

その放送時間は増え、放送地域も福岡、熊本、九州全域と広がり、

媒体はテレビに、放送地域は対ついに全国に。

今は長崎県佐世保に三つのテレビスタジオを持ち、

社員300人で年間700億のうろ上げを誇ります。

その販売力を無視できるはずがなく、

各企業の営業マンが佐世保詣でを繰り返します。


そんなジャパネットたかたですが、

利益率のキープと購買時の行き届いた説明、アフターフォローの充実のため

扱う商品はできるだけ少なくするという方針。

そのため販売をする商品を決める会議では独特の方法を取っています。

私の拙い文章で再現しますと…


テーブルの周りに輪になって座る高田社長と十数人の社員

高田社長「本日は次回販売するデジカメだけど、どうなってるかな?」

社員A「はい、私はこのSONY製のデジカメを推薦します。

    こちらは大きな液晶モニターが魅力です。」

社長「ほう、これだとビデオカメラ並みの大きさで使いやすいねえ。

    コレに決めようか?」

社員B「ちょっと待ってください!

    私はこちらのSHARPのデジカメを押します!

    デジカメといいながら30分の動画が撮影できます。

社長「なるほど、30分も動画が撮影できる何てすごいね。

   この二つのうちどっちを販売しようか?」

社員C「いやいやいや、待ってください。

    私はこちらのCANONのデジカメを推薦します。

    こちらは他社に負けない画素数ながらコンパクトで使いやすいのが魅力です。」

社長「うーん、どれも素晴らしいけど、うちでは値段にインパクトがないとねえ。

   いくらで売りたいの?」

社員A「49,800円です。」社員B「59,800円です。」社員C「39,800円です。」

社長「もっと下げられな?これくらい。」

と電卓に数字を打って三人に見せる社長。

推薦した3人は顔を青くしたり、黙って下を向いて頭をかいたり、

まるでメーカーの人のような反応です。

社長「じゃあさ、こうしようよ。

   この19,800円のデジカメ専用プリンタを付けて安くできない?」

また、電卓とにらめっこをする3人の推薦社員。

しばし電卓を見せ合って交渉。

社長「CANONのカメラがプリンターとセットで49,800円

   他はもっと安くできないの?」

社員A,B「………」

社長「じゃあ、コレに決めたいんだけど賛成の人は?」

全員挙手

社長「じゃあ、決定。」

とまあ、こんな感じです。


ちょっとできすぎの感じもありますが、

バイヤーの社員がコンペで競って商品が決まるというのがミソでしょう。

たかたくらいに販売力があると、メーカー側の営業が下に出て、

バイヤーが踏ん反りかえって要求するだけになりかねません。

しかコンペを勝ち抜くには商品に詳しくなければなりませんし、

価格交渉の幅も持っていないといけません。

バイヤーは自分が担当する商品が採用されないと

自分の評価が下がるわけですから、

メーカーの営業に教えを請い,協力関係を作らなければなりません。

結果的に会社の提案力がアップするわけです。

なかなか良い方式です。


高田社長は

「佐世保で何でもできるんで、

(会社が)東京や大阪に行く必要がないんです。

魚は美味いし、家族や友達が沢山いるところで働くほうが、

良い仕事ができますよ。」

ととぼけますが、

商売の基本に対するこだわりと、独自のアイディアを併せ持ち、それを実行できれば、

地方の企業でも大都市の企業と負けない勝負ができる、ということを

証明するのが「ジャパネットたかた」ってことですかね?

すいません、長くなっちゃいました。

     takata