中学生の年表暗記は無意味なのか?
中学3年生の社会科のテスト範囲が「明治~第一次世界大戦」ということで、昨年作った年表総まとめのプリントを今年も配布する予定。
こんな感じのですが↓
大雑把に書いてあるので、あとは自分で勉強して調べて「これは大切かな?」と思ったものは隙間にどんどん記入していくと効果的。
で、予測される生徒の反応はこれ
「え―!これ全部暗記するの???」
この問いに対しては
「当たり前じゃ!必要に決まってる」
です。
するとこういう反論が出ます。
「いやー年表暗記なんて意味ない。まずは流れを押さえるべきでしょ!」
さあ僕はこう問います。
何ですか?流れとは?
簡単に口にする「歴史の流れ」とはなんですか?
何が流れているんですか?(笑)
「前後のつながりさえわかれば年号はいらないのでは・・・」
前後のつながり?
こんな断片的な歴史しか学んでないのにつながり?
いい加減なこと言わんでください!
・・・とケンカ売っても埒が明かないので僕自身が答えましょう。
歴史の流れとはすなわち
「因果関係」
のことです。
例えば今回の中学生のテスト範囲であれば
「第一次世界大戦という出来事は何が原因でヨーロッパ全土に拡大し、さらにアジア、アメリカまで巻き込む世界大戦と化したのか。」
さらに
「この戦争が何を世界にもたらし、そして何を失わせたのか」
この因果関係を有機的に結び付ける学習が流れをつかむことになります。
これってつまり「日本史」のレベルじゃん。
日本史は、日本の歴史を時系列に並べた中学社会ではなく、日本の成り立ちを科学的に観測する分野だと思うのです。
世界史も同様ではないかと。
偶発的に起こったように見える歴史上の出来事も、実は明確な根拠があり、その根拠は足元で見つかるものではなく、もっと奥深く、人種・民族、宗教の成り立ちまで遡ることさえある。
歴史には何らかの真理があり、その真理に基づいて世界は動いているのではないか?
もしそれが明確になれば、これから先の世界や日本の動向も予測できるのではないか?
未来を予測するために、過去を知る。
これもまた歴史を学ぶ意義。
・・・・・
・・・・・
・・・・・いやいや中学の歴史にそこまで求めちゃいかん!
あまりにも知識が少なすぎるし荷が重すぎる。
高校の日本史、世界史は、ディープに科学的に歴史を学びます。
なぜ?どうして?という疑問を抱きながら
歴史を証明するのです。
文系科目とか暗記科目とか言えるレベルじゃないっしょ?
出来事の穴埋めじゃないんだよねー。
(その程度の授業の所もあるけどね)
証明と言われて身近に思いつくのは数学の証明ですかね。
例えば数学で幾何学的な証明をするには、初歩的な図形の種類や性質を覚えなければいけません。
三角形や四角形、円や扇形の作図法を学び、コンパス定規を使って角度を学んできたのは、そのためでもあります。
歴史の証明にも必要な基礎知識があります。
その出来事がいつどこで起こり、そこに関わる主要な人物が存在したという事実です。
それらを学ぶのが中学の歴史だと思うのです。
となれば歴史の「小見出し」となる様々な出来事を時系列で押さえておくのは当たり前。
すなわち、中学生たち!
きみたちはまだまだ事実の断片を知る段階にある。
そこはがんばって暗記せよ!
それらの点と点をやがて一本の線で結びつけるのは、そのあとのお楽しみってことで!
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