昨年2017年のトピックのひとつが
「イギリスが欧州連合(EU)離脱をEUに正式通知」
揺れ動くヨーロッパ。
ヨーロッパの結束は儚い夢物語なのでしょうか?
今までのEUの歴史を振り返ってみましょう。
欧州連合のはじまり
1952年
欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)設立 <パリ条約>
【原6ヶ国】
フランス・ドイツ(西ドイツ)・イタリア・ベルギー・オランダ・ルクセンブルク
1958年
欧州経済共同体(EEC)・欧州原子力共同体(EURATOM)設立<ローマ条約>
欧州共同体(EC)発足
1967年
欧州共同体(EC)設立<ブリュッセル条約>
ECSC、EEC、EURATOMの統合
1973年
イギリス・デンマーク・アイルランド加盟【9ヶ国】
1979年
欧州通貨制度(EMS)発足。
欧州為替相場メカニズム(ERM)設置。
⇒欧州通貨の為替相場の安定が目的。
1981年
ギリシャ加盟【10ヶ国】
1986年
スペイン・ポルトガル加盟【12ヶ国】
1989年
東ドイツでベルリンの壁崩壊
1992年
マーストリヒト条約(欧州連合条約)調印
欧州連合(EU)発足
1993年
欧州連合(EU)発足<マーストリヒト条約>
【加盟12ヶ国】
フランス・ドイツ・イタリア・ベルギー・オランダ・ルクセンブルク・イギリス・デンマーク・アイルランド・ギリシャ・スペイン・ポルトガル
1995年
オーストリア・スウェーデン・フィンランド加盟【15ヶ国】
1999年
欧州単一通貨「ユーロ」導入
アムステルダム条約発効(マーストリヒト条約の修正)
2002年
ユーロ紙幣・硬貨の流通開始
2004年
東ヨーロッパ諸国等10ヶ国の加盟
ポーランド・チェコ・スロバキア・ハンガリー・スロベニア・エストニア・リトアニア・ラトビア・マルタ・キプロス【25ヶ国】
欧州憲法調印
2005年
欧州憲法発効見送り(フランス・オランダの批准拒否により)
2007年
ブルガリア・ルーマニア加盟【27ヶ国】
リスボン条約(改革条約)調印
2009年
リスボン条約発効
2013年
クロアチア加盟【28ヶ国】
2016年
イギリス国民投票でEU離脱派勝利
2017年
イギリス政府がEU離脱をEUに正式通知
2018年現在
EU加盟国28ヶ国の位置
EU加盟国で通貨がユーロでない国
イギリス・デンマーク・スウェーデン・チェコ・ハンガリー・ルーマニア・ブルガリア・ポーランド・クロアチア
EU非加盟国で通貨がユーロの国
モナコ・サンマリノ・バチカン市国・アンドラ
EUが抱える問題
移民・難民の受け入れ
①外国人労働者増加
経済的に貧困な東ヨーロッパの労働者がドイツやフランスに移住し外国人労働者として働くことで、本国の国民が失業や低所得に陥ってしまうことから、移民の受け入れ規制を求める声が高まっている。
②テロ・内戦による難民
シリア内戦やイスラム国によるテロによる難民の受け入れによる国家の経済負担が大きい。
深刻な財政負担
ギリシャの財政赤字によりユーロの信用が失墜。(ユーロ危機)
ギリシャ政府の債務不履行(デフォルト)回避を目的とした融資によって、EU加盟国の経済負担が増加。
ヨーロッパは世界史の視点から見ても、民族や宗教の対立によって統一や分裂を繰り返してきた地域です。
20世紀の二度の世界大戦の舞台にもなりました。
ヨーロッパは今後一つになれるのでしょうか。
それともまた過去の歴史に従って分裂を繰り返していくのでしょうか。
今後のヨーロッパの動向に注目しましょう。