1 乾燥帯の気候区を見分ける方法
年間降水量をR(mm)、乾燥限界をrとすると
①R≧0.5rならば「ステップ気候」
②R<0.5rならば「砂漠気候」
乾燥帯の条件は年間降水量が乾燥限界を下回るときでしたね。
その限界値をさらに半分にして比較することで細分化されます。
2 温帯の気候区を見分ける方法
温帯の細分には、乾燥季節型の場合分けを用います。
①【冬季乾燥型】
夏に降水最多で最小降水量の10倍以上ならば「温暖冬季小雨気候」
②【夏季乾燥型】
冬に降水最多で最小降水量の3倍以上ならば「地中海性気候」
③上記のいずれにもあてはまらないとき
[a]最暖月平均気温が22℃以上ならば「温暖湿潤気候」
[b]最暖月平均気温が22℃未満ならば「西岸海洋性気候」
乾燥季節型の場合分けは、乾燥限界の判別式に用いた考え方と同じです。
では例題の雨温図を見てみましょう。
【1】
こちらは前回「乾燥帯」と判定されましたね。
乾燥限界r=784㎜より、0.5r=392であり、R≧0.5rが成り立ちます。
よって「ステップ気候」だと判定されます。
(まあ明らかに雨量が砂漠ではないよね)
次にこちらの雨温図
【2】
こちらは前回「温帯」と判定されました。
降水量の分布は年間ほぼ変化なしですから「夏季乾燥」「冬季乾燥」には当てはまりません。
次に最暖月の平均気温が18℃くらいですから22℃を下回ります。
よって「西岸海洋性気候」と判定されます。
どうですか?
ちなみに今やってることは高校地理の基礎レベルですが、中学生にとっても(数式は別にして)雨温図に対する見方が変わりませんか?
「社会は暗記だ!」と洗脳され過ぎるとついていけなくなりますよね。
地理に限らず社会科は科学であり理論です。暗記科目ではありません。
ではまた次の同テーマの記事で他の気候帯を細分化します。
今回はここまで(^^)