女将の旦那です。

 

 

今年の3月末、春の彼岸で夫婦でそれぞれの祖先の墓参りし

実家に立ち寄った際に

 

今年の6月の母の84歳の誕生日は八王子の料亭「鶯啼庵」とのリクエストでした。

 

女将がすぐに調べてくれてまだ入院する前に予約していました。

 

私の母はキャンセルしてもいいよと何度も言ってくれていましたし

 

女将が亡くなる前日に会いたいと言い出し私と病院に面会に訪れています。

 

 

娘のように可愛がっていた女将のこと

 

 

「私の最期を看取ってもらおうと思っていたのに…」と

 

女将に語り掛けていました。

 

女将である妻は

 

「すみません、すみません」とただ謝っていました。

 

苦しそうな呼吸の中で。

 

 

そして私が女将のリクエストでスタバにアイスコーヒーを買いに行っている間

 

母は女将の紫色に変色し冷たくなり浮腫んだ両脚をずっと擦ってあげていました。

 

 

その翌日、悲しい別れが。

 

 

 

 

今回、キャンセルはせず、

 

母も心配でしたし、女将が生前、闘病中に癌サバパイセンと慕い各地の温泉グッズを

 

度々送っていただいていた

 

私の幼馴染を誘い、予定決行したわけです。

 

 

最期の白装束ではなくその彼女が作ってくれたワンピースを着せて

 

棺桶に静かに安らかに眠っていた女将の姿が忘れられません。

 

 

5月の最期の東伊豆旅行もそうでしたが

 

 

私を飛び越えて女将と仲良く可愛がっていただいた仲間たちには

 

本当に感謝していますし皆様に愛されていたのだなと

 

今更ながら実感しています。感謝。

 

 

 

 

 

素敵な料亭でした。

 

しつらえ、庭園、個室からの眺望。

 

前菜は水無月末の名越の大祓の芽の輪くぐりのイメージ

 

切子に盛り付けた

魚素麺 ジュンサイ添え

鰻ざく

赤万願寺唐辛子豆腐

 

茄子の煮びたし

銀だら西京焼き 酢どり茗荷

 

合鴨ロース

沢蟹

鱧寿司

酢蓮根

 

 

 

 

 

アワビをモチーフのガラス鉢のお造りはマグロ、いか、シマアジ

 

 

 

メインはマグロのステーキ 刻み九条ネギ添え

ローストビーフ

 

とうもろこし、ししとう、茄子の天ぷら

 

 

 

 

 

 

 

食事はトウモロコシ、枝豆、帆立貝柱の炊き込みご飯 1人前ずつ小さな土鍋炊きです。

 

香の物、赤だしがつきます。

 

水菓子は義山(ギヤマンのガラス鉢)に夏ミカンのゼリーとわらび餅

 

最後はコーヒーでした。

 

残念ながら車運転につきノンアルコールビール

 

妻の遺影や幼少期からのアルバム、そして幼馴染にいただいた

 

花束を飾っての会食は地元の昔話などで盛り上がりました。

 

母と私だけでしんみりとした食事にならず凄く良かったし

 

女将も喜んでくれたのではないか??と思っております。

 

 

 

食後は庭園の散策です。

 

 

YouTube女将チャンネルにコメントやメッセージいただいたので

 

回答いたします。

 

女将は黄色い水が大好きでしたが

 

やはり再再発し肝臓の数値が増悪していくにつれ

 

ビールなどお酒は自然と控えるようになりました。

 

ビールが美味しい時はやはり体調が良い時。

 

これは私どもでも同じこと。

 

2月に焼き鳥コースや台湾料理を食べに行った時が

 

外でビールを飲むのは最後だったのでは??と思います。

 

店にもチビールの缶はストックしてありましたが

 

入院前は私に、飲んでいいよ!と言って自分では飲まなかったです。

 

抗がん剤の副作用もあったでしょうし。

 

お酒もやはり体調がよろしくないと美味しく感じませんね。

 

特に肝臓に転移、さらには骨転移もあり

 

背骨に関しては骨折リスク回避の為、最後に放射線治療も行いました。

 

この先、再再発してからの治療経緯や

 

終末期についても私もあまり思い出したくない辛い思い出ではありますが

 

書いていこうと思っています。

 

ではまた。