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 紅葉のカナダを見るために行った時の話である。
東部のケベックから西部のバンクーバーまでナイアガラ、メープル街道、カナディアンロッキーなどの名所を巡る10日間の旅で、名門ホテルに泊まるのが売りのツアーであったが、訪れた名所はそれぞれが雄大で素晴らしかった。
 旅の中ほどに宿泊したバンフスプリングホテルは写真のように山の麓にある古城のようなホテルで、マリリン・モンローがホテルの目の前にあるボー川で「帰らざる河」を撮影した時に長期滞在したという。
ここに宿泊した時のことであるが、バンフの街で買い物をした帰りに乗ったタクシーの運転手が何かしゃべりかけてきたが英語に自信のない私は無理に答えて相手に誤解を与え「降りろ」などと言われてはヤバイと考え、知ってる英語の単語を並べ、恐る恐る「晩フ伊豆ナ椅子田運」といってみた。
すると、その拙い英語が通じたのか運転手は喜んで色々としゃべり掛けてきたが、「昨晩この街でオーロラが見えた。運が良ければ今晩見れるかもしれない」と言うようなことを言ったように思えた。
 この時期にこの場所でオーロラが見れるという情報は全く無かったので半信半疑で夜を待った。
 ホテルの部屋から夜空を見ていたら雲のような白い帯が複雑な動きを始めたので女房を呼んだらオーロラに間違いないと言うので二人で興奮して見続けた。
 オーロラはさらに拡がる気配だったのでツアー仲間に知らせようと添乗員に知らせたが、添乗員の部屋は見通しの悪い部屋で全く見えなかったようで誰にも知らせなかったと言う。
 オーロラは白一色で観光写真のようにカラフルではなっかたが、スケールが大きく複雑な動きが1時間も続きベットに寝ながらでも十分堪能できた。
 あのような素晴らしいものが奇跡的に見れたのは本当に嬉しかったが自分達しか見れなっかたのは今でも心残りである。