アルゼンチン君よ、頼む。
私に、質問をしてくれ。
頼む。
「メイ、僕と話す時は、
英語と日本語、基本どっちがいい?」
ま、待ってましたー!
「英語!
英語、英語、英語、英語、
英語でお願いします!!」
私は本当に、
「English!!
English, English, English, English,
English, please!」
と連呼した。
「何で?」
理由を聞くな。
「英語の方が…私がラクだからだよ。
私の問題です!!」
そうです、
私の問題です。
「メイは、僕の英語と日本語どっちが好き?」
確信をつくな。
「英語。」
「何で?」
正直に言おう。
「アルゼンチン君の英語は、
声が低くて、
男らしくて、
聡明だから。」
「僕の日本語だとその逆?」
アルゼンチン君は笑っていた。
心当たりがおありのようだ。
そこで、アルゼンチン君のお母さんが乱入してくる。
二世帯住宅のため、しょっちゅうやってくるお母さん。
ついに…
アルゼンチン君のイタリア語をじっくり聞けるチャンス!
お母さんが来ると、
「ママー」とキスをする。
さすがイタリア人、
さすが南米。
そして、アルゼンチン君のイタリア語の話し方は…
日本語みたいなゆるい話し方なのか…?
やっぱり優しかった。
アルゼンチン君はそういう人なんだと思う。
ちなみに男友達と話すスペイン語は男らしかった。
私は、
男らしい人が好きなんだけど、
南米男は嫌いなんだけど、
物理も嫌いなんだけど、
サッカーも嫌いなんだけど、
どうしてアルゼンチン君がこんなに大好きなのか。