テキサス人についての話で大爆笑した後、

いきなりフランス君が

日本語を話し出した。


※フランス君は、日本語で自分の一人称が「私」でした。



「『僕』や『俺』は、正しい日本語ではないから、『私』と言う。」

という信念を言っていたので、

フランス君の日本語の一人称は、彼に敬意を称して、「私」にします。


 


イキナリ日本語で、

「私はメイの言葉が大好きだよ。」



とても優しい日本語だった。



私も日本語で返す。

「さっき、私の英語にドン引きしたと言ってたよね?」


  



「ドン引き?

ごめんね、ちょっとわからない。(笑)」





私は英語でもう一度言った。



しかしフランス君は日本語で言った。

「言ってないよ。

私はメイの話す言葉が大好きだよ。」




言葉が大好き…聖教新聞ですか?





それよりも。


「…フランス君、

日本人の彼女いたね。」




「うん、日本人の彼女いたよ。

とても愛してた。」




「だろうね。」





「何でわかるの?」




「フランス君の日本語の話し方で、すぐわかったよ。」





「…ああ。私の日本語、

女みたいですか?」




「違うよ。

優しい男性の話し方。

男性が愛する女性に対して話すような。

だから日本人の彼女と

そうやって話していたね。」





フランス君よ、

優しい日本語を話すな。

これはクラッと来てしまう。

危ない。



私は英語に切り替えた。


しかしフランス君は、

なぜかそこからひたすら日本語で返事をする。


日本語はやめろと言いたいが、言えない。



フランス君の日本語は優しく、

素敵すぎた。



出来ればもう忘れてしまいたいほど、

彼は優しい日本語だった。



こんな男性の優しい日本語、

もうずっと聞いていなかった。