ずっとやっておいた方がいいかもしれないな、としばらく感じていたことをすることにした。


翌日、私は言語交換サイトに数週間ぶりに、

私のアカウントからログインした。




私が音楽の聖地で、そこで有名な某スイーツにかぶりついているプロフィール写真。


私の写真の下には、さまざまな人からコメントが入っている。


そのコメントを書いてくれた人達をチェックする。


欧米人や韓国人が中心で、一応トルコ人も2人いたが、

やはりアラブ人はヨルダン君だけだ。


ヨルダン君は、「この写真を愛している。」とコメントをしてくれた。


だからこの私のアカウントを消さなければならない。


何故ならこの写真の下にあるコメントは、誰からでも見られる。


イギリス君がいくつか詐欺アカウントを持っている可能性が高く、どこから見てくるかわからない。



そして私の写真にコメントをしている唯一のアラブ人であるヨルダン君が、私がいつも話している「例のアラブ人」だと判明しやすい為、

イギリス君がヨルダン君に「メイが投資詐欺をすすめてきた」だの「メイに売春を持ちかけられた」など姑息なメッセージを送り、私たちの友情を引き裂く可能性がある。


おそらくヨルダン君がいることで、

イギリス君は自分の詐欺に支障が出ると感じている。


私はイギリス君に、ヨルダン君の話を出された瞬間、電話を思いっきり切断した。


イギリス君は、私に詐欺をはたらく上で、私とカップルになりたがっている。


彼の詐欺プランの必須事項なのだろう。



だからヨルダン君と私が話していることを必ず妨害してくるはずだ。


時折、「アラブ人の国籍は?」と聞いてくるので、確実に探しているはずだ。

むしろもう解っている可能性も高い。





改めてヨルダン君との最初のメッセージを見返す。


「こんにちはメイ、

僕はヨルダン在住の〇〇(名前のみ)です。


僕も昨日、ここ(言語交換サイト)を始めたばかりで、

海外の歴史と情勢と文化を知ることが大好きなので、

新しい外国の友達を作りたく参加しました。

僕の趣味はマリンスポーツとジムと読書です。


もしあなたがソウルメイトを探しているのであれば、僕がここにいます。

あなたからのお返事を楽しみにしています。」



私が登録して10分後に届いた丁寧なメッセージ。


彼の写真を見て、本物だと思った。


確かにカッコいいけど、それが友達に撮ってもらった普通のスナップ写真だとすぐわかったから。



その後、すぐに私がアラビア語を英語表記で、

まず挨拶をし、名前と趣味、

そして「中東には何ヵ国か行き、友達もいます。アラブ圏が大好きです。」と返事を書いた。




彼もすぐにアラビア語を英語表記で、

「お返事ありがとう。

僕の名前は、〇〇△△××(氏名とミドルネームみたい)です。

アラビア語が話せるなんてすごいね!」

と返事が来た。


そこから私が、

「喜んでくれてありがとう、でももう私が話せるアラビア語は終了しました。」と英語で書き、


彼が

「大丈夫だよ、僕も日本語で返せたら良かったな。

それにしても君がイスラエルに行ったことに興味がある。

観光で行く国じゃないよね?」


私が「エルサレムに行きたかったんだ。

私はあの国をイスラエルとは呼ばない、パレスチナだよ。」


「ありがとう、君の信念が嬉しいよ。」


そこからはお互い冗談を言ったり、

初日の40分のやり取りで、本当に仲良くなっている。



翌日にまた1時間のやり取りの後、彼が、

「ビデオ通話で話そうよ!」と。


その翌日からはビデオ通話に移行した。




大量のやり取りだった。

…消したくないな。



ヨルダン君の写真を見る。

しかし彼のスクショすらも残すのはやめた。

複雑な気分だ。





そして、私がメッセージのマトモにやり取りをしたのは、素敵なヨルダン君と、詐欺師イギリス君のこの2人だけだが、

沢山届いたメッセージを改めて見ると、


7〜8割の同じ人が私のイトコにもメッセージを送ってきている。


その中で明らかに詐欺はまたその7〜8割だが、

本物の思われるアカウント(=イケメンではない)も、

ほぼ同じオールスターが、

私のイトコにメッセージを送ってきている。


アカウントを2つ作ったことで判明した、詐欺師の意外に広く、意外に狭い世界。



そして、ちょっとおもろすぎる詐欺師を見つけたので、

次に紹介します!

ちなみに私とイトコ、両方に送ってきました。